日清製粉はこのほど、経営幹部や管理職を対象とした「日清製粉秋季経営セミナー」を開催し、会場とオンラインで約300人が聴講した。
セミナーの冒頭、日清製粉の山田貴夫社長は「これまで当社は小麦粉を通じて多様なおいしさや食の楽しさを社会に伝え、食文化の発展に貢献してきた。そして自社を食文化創発カンパニーと位置付け、お客様と一体となって食文化をつくると宣言している。今回のセミナーについても皆さまの企業経営の参考にしてほしい」とあいさつした。
「日清製粉秋季経営セミナー」は37回目の開催で、第1部は「食文化創発の最前線」と題して日清製粉が高食物繊維小麦粉「アミュリア」の取り組みを報告。食物繊維を一般的な小麦粉の約5倍含有し、約8割が発酵性食物繊維である特徴や用途の幅広さ、おいしさについて解説した。さらに健康価値の面でエビデンスを備えていることから「便通改善」をうたった機能性表示食品として商品化できる点も訴求した。展示場では「アミュリア」の採用事例を紹介し、聴講者はパンや焼き菓子を試食した。

続いて登壇した発酵性食物繊維普及プロジェクトの西沢邦浩事務局長は、同プロジェクトの概要と普及啓発活動の内容を紹介。現代の日本人は発酵性食物繊維の摂取量が少ないと述べた上で、プロジェクトのスローガンである食生活に1日当たりプラス3gの発酵性食物繊維を摂取すべきと語った。
第2部では、前消費者庁長官の新井ゆたか氏が経済的価値と社会的価値の両立をテーマに講演。新井氏は農林水産省で審議官、消費・安全局長などの要職を歴任した経験から食品産業の現状を語るとともに、過去の食品企業の不祥事、グローバル化、小麦粉の内外情勢に至るまで振り返った。食品産業にとってのパーパス経営についても重要性を指摘した上で「部分最適は通用せず、サプライチェーン全体で考える必要がある」と持論を展開。
さらに「同じことをするだけで何もしなければ自然とマイナスになる。外国人やテクノロジーを積極的に活用すべき。それぞれの企業が経営者、従業員、取引先、客、地域社会が同じ意識を共有し、パーパスを実践することが重要」と強調した。


