パックごはん市場の中で大塚食品の「150kcalマイサイズ マンナンごはん」(マンナンごはん)が、カロリーコントロールできる商品として異彩を放ち好調に推移している。
10月23日、取材に応じた阿部一世営業本部ヘルスケアコミュニケーション部部長補佐(兼)製品部レトルトチームマイサイズ担当PMは「コロナ禍が収束に向かった2022年頃から伸び始め、令和の米騒動と騒がれるようになった昨年8月頃から大きく伸長した。今年3月の価格改定以降も、消費減退に陥ることなく高水準の伸びを維持し、1-9月の販売金額は2ケタ増を記録した」と振り返る。
好調要因については、パックごはん市場が拡大する中、おいしさとカロリーを抑えた設計を両立した点を挙げる。
炊いた白米のカロリーは、一般的なお茶碗1杯とされる150gに換算すると234キロカロリーとされるのに対し、「マンナンごはん」は1食分140gで150キロカロリーとなる。
「パックごはん売場の中で、新米やお米の産地を訴求した商品はたくさんあるが、150キロカロリーを訴求しているのは『マンナンごはん』だけであり、ある意味、尖った商品と言える。加えて、強く打ち出してはいないものの、食物繊維が多く摂れる点も女性の方に支持されている」と説明する。
メインとなる売場はパックごはん売場。エンドやサイドエンドに什器を設置して展開している「マイサイズ」コーナーでは、他の「マイサイズ」商品との併買率が高く出る傾向にある。
「『マンナンごはん』と『マイサイズ』の売れ筋アイテムが一緒に買われる。『マイサイズ』以外では、『ボンカレー』を含めたレトルトカレーが一緒に買われる」と語る。
「マイサイズ」内の買い回り促進策として、「マンナンごはん」の容器を皿替わりにすることも推奨している。
「電子レンジにかけてトップシールを剥がして、その中に『マイサイズ』やカレーソースをかけて食べていただくことができ、洗い物も不要となる」と述べる。
単身世帯の増加に伴い電子レンジの普及率が高まっていることに勝算を見込む。
「毎日ご飯を食べない方にしてみると、パックごはんは食べたい時に食べたい分だけ電子レンジで温めて食べることができて効率的」とみている。


