逆光線(コラム)バイオ燃料に引きずられる植物油
カナエ モノマテリアルパッケージ

バイオ燃料に引きずられる植物油

製油業界は厳しい秋を迎えている。消費者の節約志向が強まる一方、油脂コストは悪化の一途をたどっている。先月28日にはJ-オイルミルズが1月からの価格改定を発表。今期3度目の値上げという異例の事態となっている。

▼大豆や菜種の原料相場は高止まりしているものの数年前の超高値からは落ち着いている。為替も1ドル150円台で円安傾向だが、1年前と大きく動いたわけではない。ではなぜ、油脂の価格が上がっているのか。

▼最大の理由は、バイオ燃料の需要拡大だ。米国では6月にバイオ燃料の混合比率を引き上げる計画を発表し、世界的なオイル高に拍車がかかった。大豆油や菜種油の需要が増える一方で、連産品のミールは余剰感が強まり、ミール相場の低下が油脂コストをさらに引き上げる状況となっている。

▼10年以上前から、食糧と燃料の争奪戦が指摘されてきたが、いよいよ現実のものとなりつつある。従来とは異なるパラダイムで動く植物油の値上げを流通、さらにその先の消費者・ユーザーに納得してもらうか。業界は新たな試練に直面している。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。