7.3 C
Tokyo
7.9 C
Osaka
2025 / 12 / 14 日曜日
ログイン
English
トップニュースオタフクグループ 生産能力を強化 国内外に新工場

オタフクグループ 生産能力を強化 国内外に新工場

オタフクグループは工場への投資を進め、生産能力を強化。28年度に海外売上100億円、国内成長率の毎期3%以上という中計の達成を目指す。

今年7月にマレーシアの新工場が稼働。敷地面積9066㎡、延床面積4762㎡、年間生産能力は将来的に旧工場の8倍となる6000㎘を見据える。新設備も導入し「多種多様な要望に対応するとともに、品質の向上を実現する」(国際事業本部・川島大治副本部長)考えだ。今後もさらなる投資を行い「増産体制を整え、世界のハラル調味料カンパニーになる」(同)としている。

一方、国内は関東市場への注力、天かすの拡大などによる既存事業の付加価値向上を方針の一つに挙げる。

日光工場(栃木県日光市)は来年9月の本稼働へ向け、新棟の建設と新設備の導入を進めている。同工場の生産量は約8400㎘で、8割が業務用商品。新工場の稼働により年間生産量は前年比200%を見込んでおり、関東市場のシェアとODM事業の拡大を目指す。

天かす製造のナカガワは26年7月、長崎県大村市に新工場の本稼働を予定。本社も移転する。

方針を発表する佐々木孝富社長
方針を発表する佐々木孝富社長

オタフクソースの佐々木孝富社長はこのほど開いた方針発表会の席上、天かす事業について「様々なメニューと一緒に存在できる可能性の高い食材。日本独特の食文化でもある。各地に根付いた食べ方などを研究し、天かすの市場を広げたい」と強調した。

なお、25年9月期のオタフクグループの業績(仮決算値)は、連結が売上高324億9000万円(前年比102.2%)、経常利益が16億2000万円(同84.5%)。

オタフクソース単体は売上高273億7000万円(同99.3%)、経常利益8億8000万円(81.3%)。海外事業は米国12%増、中国10%増、マレーシア15%増と伸長しグループは増収だったが、キャベツの高騰を背景にした家庭用の苦戦や経費増などにより単体は減収減益となった。

今期はグループが売上高343億1000万円、経常利益10億1000万円、単体が売上高286億6000万円、経常利益7億3000万円で、いずれも増収減益を見込む。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。