江崎グリコとミスミは9月19日、江崎グリコ大阪工場で導入しているミスミの間接材トータルコストダウンサービス「MISUMI floow(ミスミフロー)」による「現場の発注作業削減」などの効果や活用例について、食品企業の導入事例では初めて報道陣に公開した。
ミスミフローとは、工場で発注頻度の多い手袋などの消耗品を中心に、ミスミが専用の自動販売機を設置することで、現場の発注や補充などの業務をなくし、管理も一元化するなど在庫適正化と業務負荷軽減を実現するもの。自販機設置や自販機内の在庫はミスミが請け負うので工場側の投資額は基本的になく、「在庫・発注・管理・棚卸の4つのレスによる従来業務改革」(ミスミ)とし、現場の人手不足、働き方改革による労働時間不足の課題解決を図る。
同大阪工場では、購入は顔認証システムで24時間対応しているので夜間の在庫切れの懸念がなくなったほか、以前の発注業務は現場から総務に発注し総務から業者と、2回の注文作業が生じていたが、自販機に選定した年間注文の多い11品の発注作業をなくすことができたほか、過剰在庫削減にもつながった。
江崎グリコグループで製造を担うグリコマニュファクチャリングジャパンは全国に13工場あり、現在は大阪工場をはじめ兵庫、三重、千葉の4工場で同フローを導入している。工場ごとに主要な消耗品の種類は違うが、今後も効果を検証し全工場を対象に導入を検討していく。