藤澤は9月10日、京都府福知山市のロイヤルヒル福知山で「秋季展示会」を開いた。メーカー120社が出展し、得意先60社・約100人が来場。
食品はコメ高騰の中、古米をおいしく食べるための料理酒やはちみつ、炭酸水、代替としての麺類の提案に力を入れた。鍋用調味料は定番品から名店監修、革新系、グローバルなどテーマに沿った商品を展示。
水産は新規メーカーがいち押しの商品を紹介したほか、年末商材の提案にも力を入れた。寿司ネタのタカダ(大阪市)は、特殊な製法でシャリの食感をふんわりさせた棒寿司を紹介。加工時の端材を有効活用し、カットも簡単なため、「SDGsと人手不足に貢献する」とアピールした。
いちまる(静岡県)は冷凍のカツオタタキやネギトロを試食提供。自社船による漁から加工・販売までを行い、年間を通し安定供給ができるという。
日配ではニシカワ食品が自社ブランドのパンを並べた。手作業の工程があるため、口当たりの滑らかなパンに仕上がるのが特徴。「定番化してもらえる店を広げ、多くの人に食べてもらえるチャンスを増やしたい」と意気込む。
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岸本克宏社長に近況を聞いた。
「粗利確保に重点」
新米高騰のニュースが伝わり、価格の高止まりが懸念されている。それに対しコメをおいしくヘルシーに食べたり、主食を置き換えたりする提案に注力した。
一方、今年は暑さのため、コメや野菜が不作で供給がままならないところもあった。備蓄米が並んだのも一部の大手チェーンだけだった。北近畿で唯一の食品問屋として、地元に商品を安定的に届ける役割を果たすのが使命だと考えている。水産と青果は北近畿や鳥取の生鮮品をわれわれのルートに乗せ、京滋などへ販路を広げている。
前2月期の売上高は30億1000万円。今期、売上高は前年並みだが、粗利の確保に重点的に取り組んでいる。10月以降も値上げがあり価格上昇に対する課題は多いが、それらに継続して取り組みたい。