フジッコ、アイス発売へ 規格外の豆を活用 神戸女子大と開発

フジッコはこの秋、アイスクリームを発売する。

神戸女子大学と共同開発したもので、10~11月ごろの商品化を予定。まずは神戸市内の一部量販店で販売し、その後全国展開を目指す。

両者は23年9月から「Z世代がZ世代のために考えた豆アイス」をテーマに、商品化へ向けた取り組みを開始。学部を超えた18人の学生がチームを組み、商品の内容やパッケージ、食シーンや販売ターゲットについて13回の講義を通し検討してきた。

オープンキャンパスで試食提供
オープンキャンパスで試食提供

その後、フジッコが具現化へ向け開発を進め、8月10日に大学で開かれたオープンキャンパスで完成した商品の試食会を行った。

今回、商品化するのは「きんとき豆うさぎ」で、ミルクきんときと抹茶きんときの2種類。「風呂上りや就寝前に食べて癒される商品」を目指し、学生が描いた6種類のパッケージを用意する。小売価格は350~400円を想定。割れるなどして製造に利用できなかった豆を原料に使用している。

フジッコの小段健男経営企画本部長は「今回は単なる産学連携ではなく、当社が取り組んでいる食品廃棄物の削減、豆の新しい喫食シーンの開拓につながる重要なものである」と強調。「原料を廃棄せずに、新たな価値を生む成功例にしたい」と意気込む。同時に、主力購買層が高齢化する豆製品の新たな需要創造を目指す。今後、大豆や黒豆の活用も視野に入れる。