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飲料系酒類「ジャパニーズウイスキー」新たにロゴ制定 業界自主基準の実効性アップ、世界へ発信強化

「ジャパニーズウイスキー」新たにロゴ制定 業界自主基準の実効性アップ、世界へ発信強化

日本洋酒酒造組合は、ジャパニーズウイスキーのロゴマークを制定した。

21年2月に制定した自主基準「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」の実効性を高めるため。

組合加盟企業が自主基準を満たす製品にロゴマークをつけることで、国内外でジャパニーズウイスキーの認知度を高め、消費者がジャパニーズウイスキーを識別しやすくする。

ロゴマークは、ウイスキー樽鏡板の中央に「JW」、その周囲に「JAPANESE WHISKY」と、日本洋酒酒造組合を表す「JSLMA」を配した。すでに日本では特許庁へ商標登録を出願。今後、海外での手続きも進めるとしている。

また組合では自主基準の法制化に向け、酒類業組合法に基づく「地理的表示(GI)の指定」を目指すとともに、「製法品質表示基準」については国税庁と検討を進める方針だ。

昨年4月からジャパニーズウイスキーの定義が施行された後も、とくに海外ではその認知度が十分とはいえず、遵守状況は満足のいくレベルには達していないのが現実だという。今年は大阪・関西万博で行われるセレモニーで提供されるなど世界への発信機運が高まっているのを機に、ロゴの導入を決めた。

3月27日の会見で同組合の荒井智男専務理事は「『ジャパニーズウイスキー』と表示していても、自主基準に合致していない製品が存在するのも事実。根拠ある仕組みを作り消費者の選択に資することが、最終的に輸出の拡大にもつながる」との考えを表明。

塚原大輔理事長は「輸出拡大には、品質が重要。ジャパニーズウイスキーへの評価が高まっている背景には、品質でスコッチ、バーボンに肩を並べていると世界に評価されていることが大きい。品質への信頼性を高めることが結果的に輸出拡大につながる。バーボンに伍するブランドになるために、(自主基準の)実効性を強化したい」と述べた。

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