不二製油は、カカオ豆由来の原料不使用でミルクチョコレートのように使える業務用製品「アノザM」を開発、3月から販売を開始した。
新開発の「アノザM」は、不二製油が培ってきた植物油脂とチョコレートの知見を活用し、カカオマスやココアバター等のカカオ豆由来の原料を全く使用しない同社初の製品。エンドウ豆、キャロブ(イナゴマメ)、チョコレート油脂等を使用し、ミルクチョコレートと同様に取り扱える“簡便さ”と遜色ない“くちどけ”が特長。荷姿は10㎏、1㎏×6袋。
「アノザM」はミルクチョコレートの代わりとして使用することができ、「(お客様が使用している)チョコレートの一部を同品に置き換えても、おいしさを損なわずに仕上げることが可能で、焼菓子や洋菓子に広く応用できる」(不二製油)という。
チョコレートの原料となるカカオ豆は、天候要因による減産懸念から相場が高騰。2024年には過去最高値を記録し、現在も相場は高止まりを続けており、供給不安が課題となっている。
不二製油は「植物性素材のおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創します」をグループビジョンに掲げ、植物性素材による新たな食の価値創造を目指している。1955年にココアバターに代わるチョコレート油脂を国内で初めて製造販売を開始、業務用チョコレート事業ではそれらの油脂を活用したコンパウンドチョコレートを得意とし、様々な製品を展開している。
今回開発した「アノザM」はカカオ豆由来の原料を全く使用しない、サステナブルな製品としても注目される。同社では「昨今のカカオ豆相場高騰で、お困りになられているお客様へ、カカオ豆由来原料の使用量を節約しつつ、おいしさとコストパフォーマンスを備えた新たな選択肢を提案する」とした。
![]() |
![]() |