河島本家の河島歳明社長 旭日双光章受賞記念祝賀会が2日、和歌山市内のホテルグランヴィア和歌山で開催された。当日は漬物業界関係者をはじめ162名が出席し、受章を祝った。
祝賀会は、前田雅雄・和歌山県漬物組合連合会副理事長のあいさつでスタートし、河島氏の漬物業界への功績を改めて周知。
続いて中田吉昭・和歌山県漬物組合連合会理事長が発起人を代表して挨拶した後、岸本周平・和歌山県知事、尾花正啓・和歌山市長、中園雅治・全漬連会長、臨済宗大徳寺派圓覚山宗鏡寺(沢庵寺)の小原遊堂住職が祝辞を述べた。
第二部では桂あさ吉さんが落語を披露したのち祝宴にはいった。
河島氏は「昭和6年河島秀一商店として、祖祖父が紀の川漬をはじめ沢庵製造を開始した。今年で95年目になる」と社業を振り返り、「父も旭日双光章を叙勲したが、常々自分一人では何もできない、県漬物組合、関西漬物協会、全漬連の皆様のおかげで活動ができたと話していた。私も同じ気持ちだ」とし、生産者、サプライヤー、行政、金融関係、社員への強い感謝を述べた。「弊社の経営理念は、“お客様に安心と安全を”。皆様に安心して食べていただけるよう、一層精進していきたい」と力強く抱負を述べた。
会はその後河島大輝取締役があいさつし、杉本宗一・和歌山県漬物組合連合会前議事長の中締めで散会した。
河島氏は平成25年から和歌山県漬物組合連合会会長、関西漬物協会会長、全国漬物協同組合連合会副会長を歴任。漬物業界への多大な貢献から令和6年秋の叙勲となった。
なお同祝賀会は、発起人代表として中田吉昭・和歌山県漬物邦愛連合会理事長、発起人に河島伸浩・和歌山地区漬物協同組合副理事長、殿畑雅敏・同県漬物組合連合会副理事長(紀州みなべ梅干協同組合代表理事)、前田雅雄・同県漬物組合連合会副理事長(紀州田辺梅干協同組合代表理事)、実行委員長には坂本和繁・同県漬物組合連合会理事が呼びかけて執り行われた。
来賓祝辞の詳細は以下の通り。

▽岸本・和歌山県知事 河島氏は漬物の各業界団体で多大なる貢献をされた。社長を務める河島本家では、和歌山大根の伝統漬物・紀の川漬を地域プラントとして確立することに尽力された他、多くのご功績が認められた。和歌山県および関西の漬物業界にとって誠に大きな喜び。中国での「徳」は勢いだが勢いを得るためには、己の最善を他人に尽くし切ること。河島氏はさんはそれを実践し、徳を持つ人だ。
▽尾花・和歌山市長 業界の発展のために大変な功績をあげられた。市としても誇りに思う同時に、雇用の確保や産業の発展に尽力されたことについてお礼を申し上げたい。漬物は素晴らしい日本を代表する食品。ぜひ今後も美味しい漬物を製造していただきたい。

▽中園・全漬連会長 全漬連を代表し心から敬意と表したい。河島氏は平成13年に代表取締役に就任後、商品開発、販売促進、地場産業の復活などに積極的に取り組んできた。研究心と卓越した指導力・実行力が、今日の社業の成功の原動力だ。
平成25年から和歌山県漬物組合連同会の副理事長を4年、平成29年には関西漬物協会会長に就任され、合わせて全漬連副会長にも就任された。その間卓越した指導力、実行力、研究心で、衛生管理に関する講習会の実施や賦課金の制定、原料の安定確保や消費底上げなど様々な困難な課題に取り組んでいただいた。今後も業界と社業の発展に引き続きご尽力いただきたい。漬物は塩分が高いという誤った認識あるが、50年前に当時12%だった塩分も現在3%前後まで下がっている。業界としてはこうした事実について広く消費者に広報していきたい。
![]() |
![]() |