使用済み油付きPETボトル 回収実証実験の結果を公表 キユーピーと日清オイリオ

日清オイリオグループとキユーピーは千葉市内のイオン・イオンスタイル8店舗で実施した使用済み油付きPETボトル回収実証実験の結果を公表した。昨年5月29日から11月30日の実施期間で、回収目標重量100㎏を上回る約175㎏、本数で約5500本の油付きPETボトルを回収した。

実証実験では、各店舗のリサイクルステーション周辺に回収ボックスを設置し、生活者が家庭で使用したドレッシングや食用油PETボトルの回収を実施。6月のスタート時は月間約20㎏だった回収量は月を追うごとに増え、最終11月には約50㎏程度に増加。回収された油付きPETボトルは事前に周知した出し方に則り、ほとんどがきれいな状態で、「生活者の資源循環に対する関心の高さ」が伺えたという。

その一方で、回収対象ではない食用油のPE(ポリエチレン)ボトルも多く回収された。PET、PEなどプラスチック材質に関する用語を生活者に伝えることが難しく、「プラスチック」と広く捉えられてしまい、「回収対象を正確に伝える難しさ」を感じた。

ただ、取り組み開始から約3か月後に店舗周辺地域で「出し方」を示すチラシを配布し、「透明ボトルが対象、半透明ボトルは対象外」と回収対象の表現を工夫した結果、秋口にかけて油付きPETボトルの回収量が増加。対象外ボトルが混ざる割合も減少し、「継続的に伝えることの大切さ」を実感したという。

なお、今回の実証実験で回収された油付きPETボトルは、今後の技術検証に活用される予定。資源循環の実現に向けて、様々な取り組みを重ねていく構えだ。

油付PETボトル回収量(kg)
油付PETボトル回収量(kg)
株式会社アピ 植物性素材