4.3 C
Tokyo
9.5 C
Osaka
2025 / 12 / 14 日曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料フィルターペーパーの違いでもっとおいしいコーヒーに 「紙の繊維の流れ」にまでこだわるメリタジャパン

フィルターペーパーの違いでもっとおいしいコーヒーに 「紙の繊維の流れ」にまでこだわるメリタジャパン

 メリタジャパンは、独自開発した家庭用レギュラーコーヒー向けフィルターペーパーを訴求強化している。

 取材に応じた服部雅能社長は、フィルターペーパーの品質がコーヒーの味わいに影響を与えると指摘する。

 「生活者の間でコーヒーへの関心は高まっているが、フィルターペーパーにこだわられている方は少ない。フィルターペーパーにもこだわると、コーヒーの味わいがよくなることを知っていただきたい」と呼びかけ、同社のフィルターペーパーを推奨する。

 同社のフィルターペーパーの最大の特長は紙質にある。

 通常、紙には繊維の流れ(指向性)があるが、同社は繊維の流れがない無指向性の紙を独自に開発。すべてのフィルターペーパーに無指向性の紙を採用している。繊維の流れをなくすことで、ムラなく均一にコーヒーを抽出できるという。

 これをベースに「微細な穴によって香り豊かなコーヒーを抽出できるフィルターペーパーや、S字のエンボス加工でコーヒーオイルを染み出させるフィルターペーパーも揃えている」と胸を張る。

 フィルターペーパーの売場が減少傾向にあることから、同社はコーヒー売場にこだわる付加価値商品の品揃えに重きを置く小売店(質販店)に可能性を見出す。

 フィルターペーパーの独自性を伝えることで、バイヤーの反応が変わるという。

 「同じ枚数のフィルターペーパーの価格が数百円違っていても、コーヒー1杯あたりにするとその差はわずか。“休日にちょっといいコーヒーを飲む時にはフィルターペーパーにもこだわって、よりおいしいコーヒーを召し上がってほしい”という話をバイヤーさんにすると、かなり共感していただける」との手応えを語る。

 ご褒美需要やコーヒーにこだわる動きに勝算を見込む。

 「高級消費財は手が出しにくいけれど、日々の食事などでちょっといいものが欲しい、という傾向が間違いなくある。コーヒーにこだわる人が増え、コーヒー豆はバリエーションが豊富にあり競争も激しくなる中、フィルターペーパーは似たようなものを使うのが主流というのはもったいない。当社にはちょっと違うフィルターペーパーがある、という気付きを与えられないかと尽力している」と語る。

 今後は公式ホームページのコンテンツ拡充やパッケージへのアテンションシールの貼付などフィルターペーパーの訴求の強化策を検討していく。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。