UCC上島珈琲はこの秋冬、レギュラーコーヒーの提案を強化している。
「職人の珈琲」と「ゴールドスペシャル」を一斉にリニューアル発売したほか、付加価値タイプの「UCC GOLD SPECIAL PREMIUM」では期間限定商品を投入し定番商品のパッケージを刷新。「UCC &Healthy」シリーズからは原材料コーヒーのみの機能性表示食品の新商品を発売した。
コーヒー生豆価格が依然高止まりし値上げ基調にある中、主要ブランドに磨きをかけて需要を喚起していくのが提案強化の狙い。
「『職人の珈琲』と「ゴールドスペシャル』を一斉にリニューアルするのは今回が恐らく初めて」と語るのは、井上俊之マーケティング本部嗜好品マーケティング部部長。
「職人の珈琲」はレギュラーコーヒー粉とワンドリップコーヒーの2カテゴリを大刷新。
味覚とパッケージに磨きをかけるとともに、原価高騰の中、“家庭で日常的にコーヒーを何杯も楽しみたい”というコーヒーヘビーユーザーの満足感が得られる容量と買いやすい価格のバランスを探った。
ワンドリップコーヒーは16杯分から18杯分へ変更。レギュラーコーヒー粉は240gと480gの2種類の容量を300gの新容量に一本化した。
この狙いについて「ワンドリップコーヒーは現在拡大しているカテゴリであり、このカテゴリをさらに活性化させていきたいのが一番」と語る。
さらに、「職人の珈琲」4つ目のブレンドとして「ビターな味わいのクラシックブレンド」も新発売した。
近年の味覚トレンドが苦み・コクの方向にシフトしていることに着目し、ビターな味わいで深みのある余韻を特長に仕立てた。
「しっかりと苦みが出る味わいに仕上がっており、ブラックでもミルクと合わせて本格的なカフェオレにしてもおいしい」と胸を張る。商品パッケージにも「ミルクで割ってカフェオレにも」のアイコンをつけ、アピールしている。
「ゴールドスペシャル」のレギュラーコーヒーは、各ブレンドの特長が際立つ味覚にリニューアルし新発売した。リニューアルに伴い、粉タイプは内容量を280gから250gに変更した。
新サイズについて「コーヒー生豆自体が高騰している状況の中で、容量でもご満足していただけるようにするというバランスがとても難しかった」と振り返る。
24年連続レギュラーコーヒー売上No.1を謳い安心感や信頼感を前面に押し出して訴求していく。
「GOLD SPECIAL PREMIUM」からは、2024年秋冬期間限定ブレンドとしてキャラメルの味わいをイメージした「CARAMEL DOLCE(キャラメルドルチェ)」を新発売。
加えて、既存製品(粉・豆)のパッケージをリニューアルし「FRUITY WAVE(フルーティウェーブ)」は味わいにも磨きをかけ「よりベリーの味わいを感じられるようにした」。
「GOLD SPECIAL PREMIUM」の販売動向については「コーヒーリテラシーの高い方に響いているようで豆カテゴリが順調に推移している」という。
原材料がコーヒーのみの機能性表示食品「UCC &Healthy」シリーズからは新商品「スペシャルブレンド」(ワンドリップコーヒー4袋入り)を9月2日から発売している。