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キーコーヒーがエチオピアのコーヒー生産支援 アラビカ種のふるさとの多様な遺伝資源守る

 キーコーヒーは、アラビカ種コーヒーの原産国と言われているエチオピアの持続可能なコーヒー生産に向けて支援を行っている。

 同社は2024年に「令和6年度 気候変動に脆弱な小規模コーヒー生産者の明るい未来提案業務」を環境省から受託。

 2025年8月からは独立行政法人国際協力機構(JICA)の「エチオピアコーヒー開発戦略支援」に参画し、生産状況の調査や品種改良の支援を行ってきた。期間は2年間を予定している。

左からキーコーヒーの柴田裕社長、JICAの山﨑潤氏、JICAの短期専門家として活動する有永直子氏、藤井宏和氏、EIARのタデレ・マモ氏、ECTAのボンサ・メルガ氏
左からキーコーヒーの柴田裕社長、JICAの山﨑潤氏、JICAの短期専門家として活動する有永直子氏、藤井宏和氏、EIARのタデレ・マモ氏、ECTAのボンサ・メルガ氏

 7月16日にはメディア向けの発表会を駐日エチオピア連邦民主共和国大使館(東京都港区)で開催し、支援の概要やエチオピアコーヒーの特色について紹介した。

 リモートで挨拶を行った駐日エチオピア連邦民主共和国大使館のダバ・デベレ特命全権大使は「JICAによる地域ブランドの確立や小規模農家の所得向上の支援は大変意義深く、エチオピアのコーヒー産業が持つ大きな可能性を実現する上で極めて重要な役割を果たしている」と感謝の意を表する。

 キーコーヒーはコーヒーの未来部に所属する5人の社員が、JICAの短期専門家として現地で支援を実施。現地の農業研究機構(EIAR)、コーヒー・紅茶庁(ECTA)のメンバーと共にタスクフォースチームを組んで活動している。

 キーコーヒーの柴田裕社長は「プロジェクトを通じて、エチオピアと日本がコーヒーの生産国と消費国という関係だけでなく、共に力を合わせてコーヒーの未来を守っていく関係に向けて理解を深められたことに大きな感銘を受けた」と振り返る。

 JICAの経済開発部農業・農村開発第二グループ第四チームの山﨑潤課長は「キーコーヒーさまの全面的な協力をいただき、コーヒー産業の持続的な発展と現地の小規模生産者の生計向上、将来的には遺伝資源の適切な保全と活用に向けて取り組んでいる」と説明した。

 短期専門家として活動している藤井宏和氏と有永直子氏は、エチオピアのコーヒーノキの多様な遺伝資源が、品種開発において大きな役割を果たす可能性を示唆した。

 藤井氏は「現在はコーヒーの品種開発において、気候変動への対応で環境変化や病気に強い品種が優先されており、香味特性が失われる可能性がある。耐環境性や病害抵抗性は大前提だが、香味の豊かさを保つこともコーヒー業界に望まれている」と指摘する。

 日本に視察に訪れているEIARのタデレ・マモ博士、ECTAのボンサ・メルガ氏は、日本の農業の育種について学ぶとともに、消費国からの視点を現地のコーヒー生産に活かしていきたいと語った。

 ワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)最高経営責任者のヴァーン・ロング博士はビデオメッセージで、「今回のエチオピアと日本とのパートナーシップは、エチオピアが有する農業の可能性と、日本のコーヒー市場とを結びつける重要な架け橋となる」とコメントし、今後も持続可能なコーヒー生産を支援していくことを表明した。

 発表会ではコーヒーセレモニーも行われ、エチオピアコーヒーの特徴的な香味や、塩やハーブを入れるという現地の飲み方が紹介された。

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