PETボトルリサイクル推進協議会は11月20日、「PETボトルリサイクル年次報告書2024」の発刊に関する説明会を開催し、23年度のリデュース、リサイクルの実績を発表した。
協議会が展開する3R推進を中心とした「自主行動計画2025」がスタートして3年目になるため、説明会では23年度のリデュース、リサイクルの実績およびトピックスを発表した。
説明会の中で佐藤澄人会長は、23年度のリデュース(軽量化)率は25%以上の目標に対し28.4%となり、基準年(2004年度)に対し6種で前年より軽量が進み、6種が軽量化目標をすでに達成。リサイクル率も85%と目標だった「85%以上の維持」を達成。欧米との比較でも高水準を維持しており、市町村系、事業系が確実に実施。中でも飲料業界の採用が進むBtoBは27%増の21万5000tと順調だった。
2030年度までにPETボトルの100%有効利用を目指す目標に対し、23年度の有効利用率は98.6%。不燃ごみ、可燃ごみへのPETボトルの購入量は4万8000tとし、今後も「PETボトルリサイクルを巡る環境が大きく変化する中で、協議会としては諸課題に真摯に取り組み、よりよい社会に向けて貢献する」と語った。
水平リサイクル(BtoB)について、「資源の有効利用やCO2排出量抑制の観点から理想的なリサイクル手法と言える」(小松郁夫専務理事)とし、23年度の水平リサイクルは33.7%と前年から4.8ポイント増加。飲料メーカーの積極的な取り組みと、再生事業者(リサイクラー)の増強で増えており、「30年の50%達成に向けて予定通り推移している」と語った。今後は「大手を含めた再生事業者の設備増強や新規参入、事業者の原材料調達でもCO2削減の動きやBtoBの再生材を使う動きもあり、30年の50%は確実に達成できる」と見通している。