3.7 C
Tokyo
1.2 C
Osaka
2026 / 02 / 09 月曜日
ログイン
English
飲料系飲料世界初 サントリーが使用済み食用油由来の原料を使用したペットボトル実用化

世界初 サントリーが使用済み食用油由来の原料を使用したペットボトル実用化

 サントリーグループは、使用済み食用油(廃食油)由来のパラキシレンを使用したペットボトルの実用化に世界で初めて成功した。

 一般的に、ペットボトルの原料であるPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)は、30%がモノエチレングリコール、残り70%がテレフタル酸(パラキシレン)で構成される。

 今回、PET樹脂の70%を構成するパラキシレンを化石由来原料から廃食油由来原料に置き換えることで大幅なCO2排出量削減を見込む。

 廃食油由来のパラキシレンは、ENEOSや三菱商事などと連携して、持続可能な航空燃料(SAF)を製造するフィンランドのNESTE(ネステ)から調達する使用済み廃食油由来のバイオナフサとなる。

 使用済み廃食油由来のバイオナフサはSAFの製造過程の連産品となる。

 今回、これを国外から調達し複数社の協力を経てペットボトルを製造し「伊右衛門 焙じ茶」(280ml)「プレミアムボス ブラック」(285ml)「リプトン白の贅沢」(280ml)に導入して11月から順次ホットとコールドで販売していく。販売総数は約4500万本。

平野隆之(たかし)サステナビリティ経営推進本部部長
平野隆之(たかし)サステナビリティ経営推進本部部長

 最初の販売にあたり、10月28日発表したサントリーホールディングスの平野隆之(たかし)サステナビリティ経営推進本部部長は「サプライチェーンのループがしっかり回っているか注視していきたい」と語る。

 将来は、国内での使用済み廃食油由来のバイオナフサの調達を視野に入れる。
 「日本の中での廃食油の回収ルートの確立をENEOSさまと共同で検討しており、2027年以降の実用化を目指して取り組んでいる」と説明する。

 今回のリサイクル素材の活用は、ペットボトルで掲げる「サントリーグループ環境目標2030」のチャレンジ領域となる。

 同目標は、2030年までにサントリーがグローバルで使用する全てのペットボトルをリサイクル素材あるいは植物性由来素材などに切り替え、新たな化石由来原料の使用ゼロの実現を目指すもの。

 この実現に向けた一丁目一番地の施策は「ボトルtoボトル」水平リサイクルとなる。

 ボトルtoボトルは、新たに化石由来原料を使わずに何度もペットボトルとして循環を可能とする循環経済(サーキュラーエコノミー)の側面に加えてCO2排出量削減につながる取り組みとなる。

 ボトルtoボトルでは、原料調達からプリフォーム(ペットボトルのもととなる試験管状の素材)製造までの工程において、新たな化石由来原料を使用する場合と比較して約60%のCO2排出量を削減する。

 今回の廃食油由来のバイオナフサ導入によるCO2排出削減効果は試算中だが「ボトルtoボトルと同等のCO2排出量削減になるのではないかと思う」と述べる。

 日本のボトルtoボトル比率は2022年度時点で29%。

 サントリーが掲げるペットボトルの100%サステナブル化に向けては、ボトルtoボトルの不足分を植物性由来素材や今回の廃食油などで補完。

 サントリーグループのサステナブルボトル(リサイクル素材+植物由来素材など)化比率は2023年、国内飲料事業で53%、グローバルで30%に達する。

関連記事

インタビュー特集

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。