6.4 C
Tokyo
5.1 C
Osaka
2026 / 02 / 17 火曜日
ログイン
English
加工食品菓子「キットカット」1枚にエネルギー表示 菓子を適度に楽しみバランスのよい食生活を送るためのガイドを導入開始
KNOWLEDGE WORK 20260303

「キットカット」1枚にエネルギー表示 菓子を適度に楽しみバランスのよい食生活を送るためのガイドを導入開始

 ネスレ日本はチョコレートブランド「キットカット」の外装に個包装1枚あたりのエネルギー表示をデザインした。

 外装の裏面には1日2枚までの摂取を推奨する文言と、子ども(4~8歳程度)に与える場合には適切に調節することを推奨する文言をビジュアルを添えて表示。

 これらの表示は「ビジュアルポーションガイダンス」と称し、生活者が視覚的・直感的に1食分の摂取カロリーを把握することで食べ過ぎを防止し、菓子を適度に楽しみバランスのよい食生活を送るためのガイドとなる。

 主要商品を皮切りにガイドを順次導入し、2026年までに「キットカット」全品に導入する。

 今回の動きは、スイスのネスレがグローバル指針として定めた「Good for You戦略」の中長期目標に即したもの。
 中期目標では「おいしくてバランスのとれた食事を現在、そしてこれからの世代の数十億の人々にもたらし続ける」を掲げている。

裏面には子どもに与える場合には適切に調節することを推奨する文言を表示
裏面には子どもに与える場合には適切に調節することを推奨する文言を表示

 ネスレは2023年9月に菓子・アイスクリームのカテゴリでコミットメントを追加。“子ども向け製品の1食分を110キロカロリー以下とする”ことと“複数回分の量を包装する製品の表面に1食分をわかりやすく伝える”ことを定めた。

 10月7日、発表したネスレ日本の原田大輔マーケティング&コミュニケーションズ本部コーポレートアフェアーズ統括部ウエルネスコミュニケーション室室長は「我々はインフォームドチョイスという考え方を大事にしており、消費者に賢く情報を得ていただきたい。パッと見て1枚・1食分のエネルギーを把握し、そこから栄養成分表示の具体的な内容を理解いただきたい」と語る。

 「キットカット」に今回導入されたガイドついて、女子栄養大学の上西一弘栄養学部栄養生理額研究室教授は「今食べているもののエネルギーが一目瞭然なのがすごくいい。似たようなお菓子の1箱・1袋当たりのエネルギー表示では分かりにくいところもある」と述べる。

ネスレ日本の原田氏
ネスレ日本の原田氏

 ネスレの「Good for You戦略」は、ポートフォリオ+製品とコミュニケーション+サービスの2つを柱とし、ポートフォリオ+製品は以下の4つのセグメントに分類される。

 ――時折の贅沢(菓子・アイスクリーム)
 ――心の楽しみ(調理済・調味料食品・粉末液体飲料)
 ――毎日の良い食習慣(水・ブラックコーヒー・乳製品・プラントベース)
 ――専門的な栄養(乳児用食料・サプリメント・医療用製品・栄養補助食品)

 このうち“専門的な栄養”を除く3つのセグメントは、食品を栄養素の含有量などで区分する栄養プロファイル(NPS)を用いてそれぞれ設定されている。

「キットカット」(13枚)旧パッケージの表示(奥)と新パッケージの表示(手前)
「キットカット」(13枚)旧パッケージの表示(奥)と新パッケージの表示(手前)

 「世界中にある様々なNPSの1つヘルススターレーティングを用いて分類・評価しているのがポイント」(ネスレ日本の原田氏)という。

 「Good for You戦略」の推進は、グローバル企業として社会により良い影響を与えていくという使命感の強まりが背景にあるとみられる。

 「信用される企業として世界に好影響を与えるには、その分、責任を持って製品・事業を展開していかなければならない。ネスレが何者であるか、ネスレのやりたいことを知っていただき信頼を得ていくことが大事」(同)と力を込める。

 この考えのもと透明性をコミットメント。ネスレの年次報告書では4カテゴリの売上構成比を公開し、公式サイトで閲覧可能としている。

 4カテゴリのうち、“時折の贅沢”と“心の楽しみ”の2カテゴリでは、「GUIDE(ガイド)」を志向。売上追求の考え方とは一線を画し、糖類や塩分を摂り過ぎないようにバランスのよい食事によりそうものとして提案していく。

女子栄養大学の上西教授
女子栄養大学の上西教授

関連記事

インタビュー特集

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。