森永製菓の「甘酒糖質30%オフ」が好調だ。昨年2月の発売以降、右肩上がりで伸長を続けている。
9月10日、取材に応じた森永製菓のマーケティング本部食品マーケティング部の渡部耕平氏は「今年2月以降も、毎月前年同月比を超えて伸び盛りとなっている。『森永甘酒』ブランドで一番伸長しており、今後も育成していく」と語る。
同商品は100g当たりの糖質量が8gの設計となっている。同社の「甘酒」(190g)の100g当たりの糖質量が13gであるのに対し、30%低い点が特長。酒粕と米麹を組み合わせて糖質オフでも飲みやすい味わいに仕立てられている。
糖質を気にする生活者をターゲットとし、健康に気を遣う50~70代をメーンユーザーに定めている。「糖質を気にして甘酒を避けていた方が、糖質オフを理由に新しく手に取り、新たに甘酒カテゴリーにエントリーしている。潜在層を獲得できている」と手応えを語る。
今後も、機能性と嗜好性の両方を重視しながら「森永甘酒」ブランドを伸ばしていく。「甘酒はもともと嗜好性の高い飲み物だが、機能的価値も情緒的価値も持つと捉えている。健康志向の流れと、古き良きおいしい甘酒というイメージのバランスを保ちながら、製品展開やコミュニケーションを考えていく」と意欲をのぞかせる。