UCC上島珈琲は、カプセル式ドリップコーヒーシステム「DRIP POD(ドリップポッド)」でセレクトショップ「DEAN&DELUCA(ディーン&デルーカ)」(ウェルカム社)との連携を強化し新規ユーザーを開拓する。
昨年9月、同社はウェルカム社と共同開発したマシン「DRIP POD YOUBI(ドリップポッドヨウビ)」を発売。今年10月1日には、「DEAN&DELUCA」とコラボレーションした「ドリップポッド」専用コーヒーカプセル「ディーン&デルーカブレンド」を新発売する。
UCC上島珈琲が、他社とコラボレーションしたコーヒーカプセルを一般向けに発売するのは今回が初めて。
同社は連携強化によって、これまでアプローチしてきたコーヒー好き以外の層の開拓に挑む。
9月10日、UCCドリップポッド・DEAN&DELUCA新製品発表会に登壇したソロフレッシュコーヒーシステムのドリップポッドブランドマネージャーの小牧美沙氏は「コラボレーションを通してコーヒーの味わいへの探求に興味があるお客様だけでなく、コーヒータイムを楽しむ方も取り込むことが狙い。より広い層のお客様に『ドリップポッド ヨウビ』のコーヒーカプセルをお届けしたい」と語る。
小牧氏は「DEAN&DELUCA」が持つブランド力にも期待を寄せる。「食のセレクトショップである『DEAN&DELUCA』さまとのコラボレーションによって、味わいへの高い品質をアピールし『カプセル式のコーヒーはおいしくなさそう』というイメージの払拭につながると考えている。『DEAN&DELUCA』さまはデザインを基軸に事業を展開されているため上質なコーヒータイムもアピールできる」と述べる。
「DEAN&DELUCA」としては、日常のコーヒータイムを通じて生活者とブランドの接点拡大を図る。
ウェルカム社のDEAN&DELUCA GROUP執行役員グループ長の田中大資氏は「ここ数年、普段の生活の中で『DEAN&DELUCA』に触れていただく機会を増やすというブランドの方針を掲げており、このブランド方針と日常の中で抽出するハイクオリティのコーヒーが合致した」と説明する。
新たなコーヒー飲用シーンの創出も協力しながら進める。昨年10-12月、UCCは「ドリップポッド」を使用した夜のコーヒータイムを提案。12月に「DEAN&DELUCA」店舗でフードとコーヒーのマリアージュを提案する「夜のコーヒーギャザリング」を開催するなど「夜コーヒー」の需要を喚起したところ夜間にコーヒーを抽出する割合が増加した。
UCCが「COFFEE CREATION」アプリにおける抽出回数の割合を調べたところ、23年11月は、24年7月に比べて18~23時の抽出割合が1.6倍となり、需要を創出できたことが見て取れた。
これを受け、今年も10月から12月にかけて夜のコーヒー飲用シーンの創出に取り組む。「DEAN&DELUCA」との共同の施策も予定する。
「ディーン&デルーカブレンド」は、10月1日の発売に先駆け、9月20日からUCCドリップポッド公式オンラインストア・ディーン&デルーカ公式オンラインストアで先行予約を開始する。
UCCドリップポッド公式オンラインストアでは、「ディーン&デルーカブレンド」3箱と限定カラーの「DEAN&DELUCA」のホーローマグが詰め合わされた限定セットも販売する。
10月1日からは、「DEAN&DELUCA」の一部店舗でも「ディーン&デルーカブレンド」の販売を開始。期間限定のポップアップストア「旅するDEAN&DELUCA」では試飲提供も行われる。