業界最大級のイベント「日本酒フェア2024」(主催:日本酒造組合中央会)がこのほど都内の池袋・サンシャインシティで開催され、愛飲家のみならず若者や外国人など約4千500人が来場、全国45都道府県から集結した選りすぐりの銘酒を楽しんだ。
中央会の佐浦弘一副会長は「フェアをきっかけに全国の酒蔵や地域の取り組み、文化、風土など日本酒にかかわる魅力に触れていただきたい」とアピールした。
イベントは大きく3つのコーナーで構成。「第16回全国日本酒フェア」は、全国45都道府県がそれぞれのテーマを掲げてブースを出展。「GIやまがた 山形酒、極まる!」(山形県)、「酒の国にいがた」(新潟県)、「土佐酒、本領発揮!食がグンと美味しくなる!」(高知県)などのほか、愛媛県は「愛媛さくらひめ酵母 セカンドシーズン」と銘打ち蔵元らがお揃いのピンク色のユニフォームを着てイベントを盛り上げた。
また、酒蔵ツーリズムのPRコーナー、ビギナー向けの「はじめての日本酒コーナー」、ユネスコ無形文化遺産登録を目指している「伝統的酒造り」を紹介するコーナーなども注目を集めた。
全国新酒鑑評会の入賞酒400点を一度に味わえる「公開きき酒会」も目玉企画の一つ。酒蔵が技術と情熱を注いだ銘酒が一堂に会する唯一の機会であり、来場者は熱心にきき酒を行った。
また全8講座で「日本酒セミナー」を開催。岩手県酒造組合の久慈浩介会長は「世界へ発信 GI岩手」をテーマに講演し、昨年9月に認定された「GI岩手」の概要や取り組みを紹介。知事や現地大使らの協力を得てマレーシアで行ったPR活動の成果などを話した。今年度は9月に地元の盛岡駅前でイベントを実施するほか、北米の見本市などにも参加予定。