「ウィルキンソン タンサン」をイメージした巨大カプセルに入ると、勢いよく冷却ガスが噴射されて爽快感が味わえる――。
渋谷MODI(東京都渋谷区)で7月11日から14日まで開催されている「ウィルキンソン」瞬間冷却体験イベントの一幕。11日、渋谷で開催された発表会にゲストに招かれた菅田将暉さんも巨大カプセルに入り瞬間冷却を体験した。
イベント会場では瞬間冷却体験イベントのほか、冷やされた「ウィルキンソン タンサン」(500mlPET)の無料配布や「ウィルキンソン」ブランド120年の歩みを紹介する年表を展示している。
同イベントは、「ウィルキンソン」120周年施策の一環で、第2弾となる炎天下サンプリング施策。「ウィルキンソン」ユーザーの拡大を目的としている。
同社調べによると、炭酸水の飲用経験率は50%に留まり新規ユーザーの開拓余地を見込む。
7月11日、取材に応じたアサヒ飲料の林未知香マーケティング本部マーケティング一部部長は「幅広い方に“炭酸ってワクワクする”といった体験を持ち帰っていただき、『ウィルキンソン』のファンになっていただきたい」と力を込める。
人通りが多い渋谷でイベントを実施することで、ブランドの爽快感とかっこよさを伝える。同様のイベントは7月15日の「WILKINSONの日」に、「ウィルキンソン」誕生の地である兵庫県宝塚市でも実施される。
体験の様子がSNSによって拡散されることにも期待を寄せる。
「渋谷は若年層の方が多く、SNS等のツールを使う方も多いため、SNSとの親和性は高いと考えている。『ウィルキンソン』に流入して長く定着していただきたい」と説明する。
ブランド力という点では、120周年施策第1弾で実施した風呂上りでのサンプリングで手応えを得る。
5月下旬に、人気の温浴施設「堀田湯」「文化浴泉」で「ウィルキンソン」グッズの生着配布を告知したところ開店2時間前から行列ができたという。
「唯一無二のブランドの世界観を持つ『ウィルキンソン』だからこそ風呂上り企画が成功できたものと考えている。今後も、飲み物としてだけではなく、愛される存在、愛されるブランドとしてお客様の接点を増やして取り組みを続けていきたい」と意欲をのぞかせる。
7月15日から8月14日にかけては、120周年施策第3弾として、運動後に照準を合わせてサンプリングを実施。全国主要都市280か所の「chocoZAP(チョコザップ)」店舗で「ウィルキンソン」を無料配布する。配布本数は約11万8000人分を用意している。
飲用シーン拡大にも取り組む。昨年に引き続き食事と炭酸水を合わせるWith Food(ウィズフード)提案を強めていく。
7月8日からは、俳優の菅田将暉さんが食事とともに「ウィルキンソン タンサン」を飲む新TVCMを放映し、食事との組み合わせを訴求している。
With Food提案の新たな取り組みとしては、食事と楽しむことを訴求する無糖炭酸水の新商品「ウィルキンソン タンサン シトラスビター」を7月9日に新発売した。
同商品は、オレンジ・レモン・ライムなどの柑橘類による酸味と苦味が特長
「(炭酸水の)苦みとのギャップで(料理の)旨みがより強く感じられるということが研究によりわかってきている。味の濃いものを食べても、炭酸が泡と水で洗い流し口の中がリセットでき、またおいしく食べられる」と説明する。
同商品は、ブランドとして初めてラベルに“食事と楽しむ、すっきりキレ味”のアイコンをあしらっている。
「炭酸水が食事にも合うと気付いていただくために、期間限定で『シトラスビター』を発売した。最終的には、『ウィルキンソン タンサン』本体も食事に合うということに気付いていただくための橋渡し役と位置付けている」と説明する。
上期(1-6月)は、炭酸水市場が節約志向の高まりによってPBが席巻する中、「ウィルキンソン」ブランドは1%増と善戦。
「PBへの流出は真摯に捉えている。それでもこの経済環境の中で、前年より伸ばす勢いを保つことができたのは、ブランド力。同じ炭酸でも飲んでみると違っておいしい。この点をブランドに乗せて、“おいしいものを飲んでワクワクする”というところにお金を払っていただけるように工夫して伝え続けていく」と語る。
アイテム別では、炭酸水を含む炭酸飲料の無糖と有糖の間にある“少し甘い”領域の開拓に向けて今年新発売した「WILKINSON GO テイスティグレフル」シリーズが起爆剤になった。
「思っていた以上に有糖の炭酸飲料ユーザーからの流入が多い。有糖ユーザーから“ちょうどいい甘さ”ということで入ってきてくれた。これは、いずれ無糖の『ウィルキンソン タンサン』本体に来ていただくための良い架け橋になる」と期待を寄せる。
【写真】アサヒ飲料「ウィルキンソン」瞬間冷却体験で勢いよく冷却ガスが噴射されて驚いた表情の菅田将暉さん