「三ツ矢」発売140周年の節目に「メロンソーダ」登場 期間限定商品も続々投入 TVCMは20年ぶり品質訴求 アサヒ飲料

アサヒ飲料は、今年で140周年を迎える「三ツ矢」ブランドを商品施策とコミュニケーションで盛り上げ、基幹商品「三ツ矢サイダー」の存在感を高めて生活者とのブランド接点の最大化を図る。

3月11日、説明会に登壇したアサヒ飲料の高橋徹マーケティング一部炭酸グループリーダーは「基本価値はしっかりと守りながら、時代に合わせた声を取り入れて常にお客様にとって魅力的なブランドであり続ける」と意欲をのぞかせる。

商品施策では、新商品を続々と発売して話題化と買い回り強化を狙う。
その中で、定番商品として4月9日から発売するのは「三ツ矢こだわりぎゅっとメロンソーダ」。

同商品は、完熟メロン果汁と静岡県産マスクメロンのエキスを使用した炭酸飲料。本格的なメロン風味を打ち出すべく、熱を抑えて果実のおいしさを閉じ込める「フルーツクオリティ製法」を採用している。

 「メロンソーダという定番のフレーバーは『三ツ矢』ブランドに必要だと考え、ラインアップに加えた。天然着色料を使用し、果汁を加え品質にこだわった安心・安全に飲んでいただける令和の王道メロンソーダ」と胸を張る。

アサヒ飲料の高橋徹マーケティング一部炭酸グループリーダー - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
アサヒ飲料の高橋徹マーケティング一部炭酸グループリーダー

周年記念の期間限定商品は、年間で4品を計画している。既に1月に第1弾の「三ツ矢PREMIUM SWEET」を発売し「お客様から一定の評価をいただいた」という。
5月、7月、9月にも記念商品の発売を予定し、継続的に話題作りを行う。

 コミュニケーションは、「三ツ矢サイダー」の品質へのこだわりを訴求するTVCMを20年ぶりに制作。4月から放映予定となっている。
 キーコンセプトは「Best Cider for the Child.」で、子どもたちを主役に描き、安心・安全な品質をアピールする。
高橋グループリーダーは「炭酸飲料を小さなお子様が飲む機会は少ないが、初めて飲むなら『三ツ矢サイダー』、ということをお伝えしたい」と語る。

 3月からは、俳優の横浜流星さんを起用した新TVCMを順次放映。アーティストのいきものがかりが書き下ろしたオリジナル楽曲も活用しながら、今年の「三ツ矢サイダー」のテーマである「一緒なら、もっと楽しい!」シーンを訴求している。

 3月28日の「三ツ矢の日」をフックとする大規模な店頭プロモーションとデジタルイベントも展開。

 「三ツ矢の日」に先立ち3月23日、24日には過去最大級となる店頭イベントを実施し、全国1143店舗で、1060人の社員が参加した。
 「数年前までは『三ツ矢の日』は店頭イベントを中心としていたが、生活者の方に知って手に取っていただくため、今年はさらにPRを強化する」とし、デジタルイベントも開催した。

 「三ツ矢の日」当日である3月28日には、いきものがかりを招いたオンライン配信イベントを実施。横浜流星さんが登場する1日限定のTVCMも放映する。

 「裏三ツ矢の日」と呼ぶ8月23日に向けても、店頭施策を計画。「8月23日に向けて、7月から8月にも売り場づくりを考えている」とする。

 今年は140周年を機に、改めて「三ツ矢サイダー」本体の飲用機会の創出に取り組む年となる。
 「昨年、コンビニチャネル限定で増量品を出したところ間口が広がった。“改めて飲むとおいしい”と思っていただけたことで、増量期間終了後もお客様が離れずについている。現在の数字も好調で140周年のいいスタートが切れたため、さらに伸ばしていく」と述べる。