麦価、小幅な引下げに対応苦慮 西日本パン粉協組が総会

西日本パン粉協同組合は19日、ニューオーサカホテル(大阪市淀川区)で臨時総会を開いた。

あいさつに立った小谷一夫理事長(小谷食品社長)は「輸入小麦の政府売渡価格が発表され、4月期は0.6%の引き下げとなる。あまりに小幅で、何もない方が良いというムードがある。とは言え、放っておくわけにはいかず悩ましい。世の中の様相が変わり、すべてのモノの値段は上がり消費が伴わず、どの業界も荷動きが悪い。収益構造も変わっている」と述べた。

その後、参加した会員企業が各社の現状について報告。「前回も小麦は下がったが、24年問題と絡めて交渉し、値下げを求められることはなかった」と得意先に理解を得られたという一方で、「粉代よりもそれ以外のコストが上がり赤字が続いている」と厳しい状況も聞かれた。

特に深刻なのが人手不足の問題で、「人手が足りずフル生産ができない」「大企業のような5%以上のアップは難しいが、人材確保の観点から最低でも3%くらいは考えないといけない」「値下げをすれば給料が上げられない。小麦が下がっても値上げの方向でいかなければ」など、賃金対応についても意見が交わされた。