加藤産業は13~15の3日間、神戸国際展示場で「グループ総合食品展示会」を開いた。今回が127回目。全国の得意先約4千600人が事前登録、メーカー430社が出展した。内訳は常温食品・菓子が227社、低温が97社、酒類が106社で、菓子を中心に昨年より23社増えた。
テーマである「流通を最適ソリューション」を具体的に示した企画コーナーは今回、「選ばれ続けるお店 4つの流儀」として「楽しさUP」「エコ楽クッキング」「買い回りしやすい売場」「リアル+デジタル活用」という提案に沿って展開。
このうち、最初の「楽しさUPで選ばれるお店」では、「ご当地」「ラーメン」という人気ワードを合わせた売場を作り、北海道から九州・沖縄まで200種類を超える商品をそろえた。ご当地カップ麺を大陳したヤマダイは「コロナ禍でご当地商品の引き合いが強まり、現在も継続している。コロナ前よりも確実に増えた」と話していた。
自社ブランド「Kanpy」のコーナーでは、料理研究家の中川千佳子さんが砂糖不使用のフルーツスプレッド「Fruit×Fruit」を使ったヨーグルトムースやジャムドレッシングを作った。また、カンピーちゃんの着ぐるみも登場。「調理実演も、動くカンピーちゃんも初めての試み。店頭での積極的なアピールにつなげたい」(太田茂治ブランド事業部長)。
販促コーナーではNBメーカーと共同で、「Kanpy」商品を使ったコラボメニューを提供。ハウス食品は「プロクオリティビーフカレー」と加藤産業の「熟成パルメザンチーズ」を合わせたカレーパスタを用意。「備蓄食品をうまく使ってローリングストックを実践してもらいたい」と紹介していた。
中村専務「強みを意識」
中村考直専務は会見で次の通り話した。
〇…自社商品はジャムの新工場ができ、今後OEMを含め受け入れる体制が整う。商品開発部も新設した。小売業から求められるものに対し、タイムリーに対応できる仕組みを作り貢献したい。
〇…下期に向けては、われわれの強みをもう一度意識する。それは自販力ということであり、今の時代に合う形でそれを発揮し、流通最適ソリューションというコーポレートメッセージにつなげる。