B-Rサーティワンアイスクリームは23年12月期、売上高12.4%増(247億6千万円)で過去最高となった。既存店売上高は28か月連続で増加、1店舗当たりの売上高も過去最高の5千万円強を記録。ジョン・キム社長は「今期もこの勢いを止めるつもりはない」とし、新デザイン店舗や持ち帰り専門店の拡大、モバイル注文による利便性でさらなる顧客満足につなげる考えだ。
前期の好業績について「昨今の原料価格高騰や為替変動のマイナス要因にもかかわらず、サプライチェーンの最適化や製造管理スマート化によるコスト抑制が多大な利益につながった」(2月9日決算発表会)と総括。営業利益は7%増(18億2千万円)、経常利益は10%増(18億6千万円)、税引前利益は10.5%増(18億円)。
24年度は「店舗網の拡充」「ダブルのスタンダード化」「モバイルオーダー拡大」などを主眼に置く。新たに65店舗の新規出店と182店舗の改装を計画し、新店舗デザイン比率を現状の50%から74%に引き上げる。
コロナ禍で中止していた試食が再開し、フレーバー認知が上がっていることから、好きな2種を選ぶ「ダブル」のスタンダード化を目指す。昨年定番化した「フレッシュパック」は、好きな味や量を選べるお得さや楽しさが受け入れられて好調なことから、一層訴求強化していく。店頭では12歳以下に配布するサーティワンパスポートの充実や様々な企業とのコラボで来店動機につなげる。新商品として、クリスマスや誕生日のほか手土産やご褒美シーンでも活躍する新たなアイスケーキを夏に発売予定だ。
購入者の待ち時間短縮や生産性向上につながるモバイル注文の利用促進を図る。利用者は前年から二ケタ伸長しているが、構成比は5%程度とさらなる拡大が期待される。今期は構成比10%を目標に、アプリ「31Club」とあわせて周知を徹底していく。
テイクアウト専門の「To Go店舗」は現在、主要都市を中心に15店舗展開。今年度は新たに15店舗を計画し、テイクアウト比率を現状の41%から60%に拡大する。
24年12月期の業績予想は、売上高265億円(前期比7%増)、営業利益19億3千万円(同5.5%増)、経常利益19億6千万円(同5.4%増)、当期純利益12億4千万円(同3.2%増)。