日本ハム冷凍食品は今春夏、独自技術でバーベキューソースを中に閉じ込めた「ソースinチキンナゲット」や、スープの量を極限まで維持した小籠包、朝食に便利な弁当商材などを通して冷凍食品の活躍の幅を広げる。
発表会の席上、伏見浩二社長は「日本ハムグループの総合力を最大限に活用し一段と事業発展を目指す」と意欲を示した。市販用冷凍食品市場について「これまで平台だったのがリーチインになるなどアイス同様に売場が広がっている。専門店や自動販売機を含めてさらに伸長していくのでは」とさらなる成長を期待した。
来期に向けて、中華(「中華の名店 四川飯店監修」シリーズ)、畜肉惣菜(「シェフの厨房」シリーズ)、軽食スナックの3大カテゴリーを強化する。
中華では「中華の名店 四川飯店監修 小籠包」を刷新。皮の配合を見直し、練り肉にスープを閉じ込める改良で、食べる瞬間にスープがあふれるようにした。
畜肉惣菜では、今春の目玉商品となる「ソースinチキンナゲット」(200g)が登場。独自技術を使いバーベキューソースを中に加えた新形状で、食べる際に手が汚れたり、余分なゴミや洗い物が出ない手軽さが魅力。中のソースが飛び出さないよう形状を工夫するなど試行錯誤を重ねた自信作で、おつまみやお弁当など様々な用途で提案する。
「シェフの厨房 鉄板焼ハンバーグ」(75g×2個入)は、牛と豚の比率を6:4(現行品は4:6)に変更し、最大の特長である焼きの香ばしさを強化。昨年春の価格改定後「ポケットプライスよりも上がって購入しにくくなった」という消費者の声を受け重量を10g減らし価格を改定前に戻した。昨年実施したゴジラとのタイアップ企画がシリーズの認知向上と売上に大きく貢献したことから6月と10月にもさらなる販促企画を予定。
軽食スナックでは日本ハムグループが得意とするパン生地作りの技術を生かした商品を投入。商談でも生地食感の評価が高い「もちもちしたチーズパン」(138g、6個入)は、国産米粉と3種のチーズを使用した生地でクリームチーズを包んだ。
「シャウエッセンドッグ」(2個入)は春から形状を変更。既存品は円形の生地にソースとシャウエッセンを挟んだ三角折りだったが、サラダや具材を挟むニーズが高いことから、2つ折りでアレンジしやすいスクエアタイプに変更した。
お弁当商材は、昨年製造ラインの見直しで「既存品の生産体制が整った」(伏見社長)ことから新商品を投入する。コロナ前は弁当利用がほとんどだったが、23年からは朝食需要の伸びが目立つなど、弁当惣菜の食シーンが広がった。「手頃な価格帯や、コロナ禍の内食需要で手に取った人が継続して朝食で使っている」(髙野安弘営業本部商品企画部部長)と分析しており、今後もさらなる需要拡大が見込まれることから「ソースハム風カツ」(96g、6個入)を投入。カットしてロールパンに挟むと朝食にぴったりな点を含めて訴求する。いずれも3月1日から発売/順次切替予定。