カゴメ 世界4位の米社子会社化 トマト加工で海外戦略加速

カゴメは、このほど開催した取締役会で持分法適用関連会社のIngomar Packing Company, LLC(米国カリフォルニア州)の出資持分の50%を追加取得し、連結子会社化した。

Ingomar社は年間約155万tの加工用トマトを加工し、米国第2位、世界全体でも第4位の規模。同社とは2008年よりトマト一次加工品の調達を開始。以来、日本、米国、台湾、豪州などにおいて主力商品であるトマトソースやピザソース、トマトケチャップなど(トマト二次加工品)の原材料に用いてきた。2016年にはトマト二次加工品を製造・販売するKagome Inc.(米国カリフォルニア州)を通じてIngomar社の出資持分20%を取得。持分法適用関連会社とすることで関係強化を図ってきた。

カゴメグループはトマト加工事業において、種子開発・販売、加工用トマト栽培、一・二次加工の機能をもっており、国際事業ではこの強みを生かして、事業拠点の所在地である米国、ポルトガル、豪州、台湾、インドにおいて、各地域やグローバルに展開しているフードサービス業態、食品製造業などに向けてトマト加工品などを販売。これにより23年の国際事業の業績予想は3年連続で増収増益となる見込み。この成長をさらに拡大していくため、24年は国際事業の経営方針を「海外成長の加速」とし、海外グループ会社のさらなる連携強化に取り組む考えだ。

世界最大の加工用トマト産地における「一次加工」機能を保有することは、グローバルに展開するフードサービス業態・食品製造業との取引拡大を支えるグローバルネットワークの強化につながるとみている。