加工食品菓子ポテトが席捲するスナック市場へコーンで挑む シェアNo.1メーカーがPOPな可能性を探求 ジャパンフリトレー経営改革推進
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ポテトが席捲するスナック市場へコーンで挑む シェアNo.1メーカーがPOPな可能性を探求 ジャパンフリトレー経営改革推進

 「マイクポップコーン」「ドリトス」「チートス」を主力商品としコーンスナック市場でシェアNo.1を獲得しているカルビーグループのジャパンフリトレーがさらなる需要創造に向け中長期経営戦略と企業理念(パーパス・バリュー)を定めた。

 最初に目標とするありたい未来像を描き、その未来像を実現するための道筋を未来から現在へとさかのぼって考えるバックキャスティングの手法を採用した。

 12月14日、本社で開催された「コーンスナック座談会」で松田光弘社長は「2009年にカルビーグループ入りした当時は一年一年のビジネスプランを確実に遂行することで成り立っていたが、今後いろいろな投資を含めて先々を見据えていく必要があり、単年でやっていくには限界がある」と語る。

 2030年に向けたロードマップとしては、売上高を30年に23年度比1.5倍にする。
 中長期戦略では、既存事業の強化に加えて輸出入事業の拡大や新規事業に挑む姿勢を示した。

ジャパンフリトレーの松田光弘社長
ジャパンフリトレーの松田光弘社長

 中長期戦略を着実に遂行するため「従業員の道しるべ、経営の土台」として新たに定められたパーパスは「スナックのもつPOPな可能性を探求し、あらゆる世界にはじける楽しさの連鎖を創出する」というもの。

 POPの言葉に込めた思いについて、松田社長は「POPはポップコーンだけではなく“弾ける”とか“楽しい”とか“ファン”といった意味にもつながる。POPという言葉は当社のDNAであり、代え難い価値と捉えている」と説明する。

 この考えのもと、今後はスナック菓子や食の領域に留まらず、エンターテイメントやスポーツの領域にもブランドや商品を露出して楽しさを提供していく。

 石橋紀幸マーケティング本部マーケティング部マーケティング企画課課長は「スポーツシーンで食べていただく商品を計画している」と述べる。

ジャパンフリトレーの石橋紀幸マーケティング本部マーケティング部マーケティング企画課課長
ジャパンフリトレーの石橋紀幸マーケティング本部マーケティング部マーケティング企画課課長

 インテージSRI+によると、スナック市場の2022年原料別推計販売規模(金額)シェアはポテト68%、コーン16%。

 ポテトが席捲する中、「ポテトチップスがガリバーの状態で、コーンに関してはニッチな商品を出すことしかやってこなかったのを反省している。『マイクポップコーン』をアピールしたところトライアル・リピートを獲得できたことから、良さを伝えることができれば、まだまだいける。食べていただけていない人が多いので逆にチャンス」(松田社長)と捉えている。

 コーンスナックのさらなる需要創造へ、環境の変化により高まる健康意識・イエナカ需要・気分転換ニーズに商機を見出す。

 健康意識の高まりには、“食物繊維たっぷり”を訴求する「マイクポップコーン」で対応。

 イエナカ需要に対応するのは「ドリトス」で、肉や野菜を合わせて食べる「ドリロコス」などを提案している。

 「チートス」は“お腹がすいた夜などに健康のことなど考えずにスナックを一心に食べる”といった喫食シーンを想定し「やんちゃで楽しい」をブランドメッセージに掲げて独自価値を磨き続ける。

 今後はペプシコ・カルビーとのシナジーなどを活かし新規事業も計画する。

 シナジーについて「ブランドの資産・製造技術においてはペプシコが世界№1。それらを受けたジャパンフリトレーが日本で展開する際、日本へのローカライズや販売、流通さまとの関係構築といったところでカルビーと連携している」(石橋課長)という。

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