即席麺業界重大ニュース 価格改定・酷暑も需要堅調 消費二極化、価格帯が多様に

食品業界の専門紙8社で組織する即席ラーメン記者会は「2023年即席麺業界重大ニュース」を選定した。

23年の即席麺業界は、6月に2年連続となる価格改定を実施し、夏場は記録的な酷暑に見舞われたが、総需要は微減と善戦した(1~10月累計2.0%減=日本即席食品工業協会調べ)。物価高で消費者の節約志向は高まっているが、即席麺の基本価値であるおいしさ・コストパフォーマンスの高さ・簡便性・保存性などの強みが生きたとみられる。

メーカーの商品施策を見ると、消費の二極化に対応する一環で、カップ麺では200~300円台の高付加価値品を強化する一方、各社は100円前後で販売できる廉価商品も充実させ、ユーザーのつなぎ止めを図った。

大手小売のPBが一段と伸びたこともトピックス。特にコンビニのPBは廉価品・付加価値品ともアイテムが充実し、NBとの価格差を背景に構成比を大きく高めた。
2023年即席麺業界重大ニュースは次の通り。

▽23年即席麺市場、2年連続の価格改定克服し前年レベル維持。記録的酷暑に見舞われるも需要衰えず
▽麦価引き下げなど原材料高一服も、高コスト環境続く
▽消費の二極化が加速、幅広い価格帯での品ぞろえ強化
▽コロナ5類移行、人流回復でカップ麺などオフィス需要戻る
▽海外需要拡大、北米上位メーカーが増産投資を継続
▽大手コンビニPB比率上昇、廉価品・高額品とも充実
▽ロングセラーブランド、健康軸で新価値訴求
▽韓国・アジアメニュー人気続く、国内各社も商品化に注力
▽日本即席食品工業協会、赤十字諸活動への寄付に「褒状」
▽世界総需要1千212億食(22年)、4年連続で過去最高更新

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