名古屋三越は11月8日から今季歳暮商戦の受付をスタートした。今年は「ほっくり笑顔が、うれしくて。」をテーマに約2千300点をラインアップ。今夏中元商戦に引き続き「創業350周年」を前面に打ち出した特別企画商品や地場の銘品などを集めた。売上は前年比微減、客単価は微増の4千500円との見通し。新型コロナの5類移行で対面購入を求める客が増加する半面、ネット購入へのシフトも進行。また物価高で贈り先件数の見直しが進むと見る。
創業350周年記念ギフトとしては「大人のお子さまランチ」「美味競演」ディズニー100周年記念パッケージ」を用意。
三越発祥の御子様洋食(お子さまランチの前身)にちなみ、大人向けの本格派お子さまランチを展開。三越と各銘店が次のスタンダードを目指して新しい味やスタイルを追求する「美味競演」では、350周年の刻印やライオンの焼印の入ったものから数量限定商品まで、周年記念だからこその商品を揃えた。
また、屋上遊園地の設営など、古くから関わりの深い「ディズニー」が今年100周年を迎えたことを受け、W周年のコラボが実現した。
定番注力企画の一つ「みらいへつなぐ贈りもの」では国立博物館、東京国立近代美術館とのコラボギフトなど、サステナブルな取り組みを推進。
贈る相手の好みや趣味・嗜好に合わせ、よりパーソナルな提案を目指す「One’s GIFT」は、アソートスイーツやこだわりの時短グルメなど65点を揃えた。
自家需要向け「おとく館」は全128点で、22年歳暮比2.1倍のラインアップ。三越伊勢丹のグループ力を活用した全国の商品提案や名古屋三越独自の地元グルメを集め差別化を図る。
「私どもは、贈りものの文化を未来につなげたいと考えている。今回は350周年記念商品に加え、『みらいへつなぐ贈りもの』や『ワンズギフト』、地元グルメを贈りたいという需要層に向けた『名古屋ふるさとギフト』などを中心に、既存顧客および新規顧客獲得を図り、歳暮商戦を戦っていく」(松岡繁樹店舗営業統括部栄店担当食品統括マネジャー)とする。
売れ筋カテゴリー予想は
①洋菓子
②和惣菜
③ハム
④和菓子
⑤ビール
の順。「物価上昇で停滞気味だった日本茶や海苔の(進物として)需要が高まっている」(松岡氏)という。
商戦開始に先立ち5、6日には、エムアイカード会員限定で、バイヤー推奨の美味を試食体験できる有料イベントを初開催。好評を博した。