キユーピー タイのマヨネーズを増産 29億円かけ能力2倍に

キユーピータイランドは、マヨネーズ類の生産能力を2倍に増強する。工場内に約29億円をかけマヨネーズ類を製造する新棟を建設し、生産能力は現在の年産1万8千tから約3万6千tに増える。新棟は25年1月の稼働を予定している。

新棟では主にタイ国内と輸出用のマヨネーズを生産。グルテンフリーやプラントベース商品の製造にも対応するほか、太陽光パネルを設置し、工場全体の再生可能エネルギーの割合を22年度の約25%から約35%(25年度予定)に引き上げる。

また同工場のボイラーはバイオマス燃料としてヤシ殻を使用しており、ヤシ殻の灰はアップサイクルでレンガに加工し行政を通じて周辺地域の住宅用建材にも用いるなどサーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みも進めている。

キユーピーは1987年に現地企業と合弁でタイに東南アジア初の現地法人を設立。2009年からはキユーピータイランドを連結対象にし、同社では調味料、カット野菜、卵加工品などを製造販売している。

ここ数年、キユーピータイランドではオセアニア地域を中心にマヨネーズ類の輸出が好調で、22年度は19年度比で売上が約3倍に急成長している。タイ国内もインバウンド需要の復活などを受け伸長している。今後も成長が見込まれるタイ国内と輸出需要拡大に対応した供給体制の強化が目的。タイを生産拠点のハブとすることで、新規エリア開拓や周辺エリアへの販売強化を図る。