惣菜市場、昨年は3.5%増 10.5兆円に 食品スーパーが躍進

日本惣菜協会はこのほど、22年の国内惣菜市場規模が前年比3.5%増の10兆4千652億円になったと発表した。19年比では1.4%増となり、20年に10兆円を割り込んだ市場が回復に向かっていることが分かった。

業態別の前年比は百貨店が7.7%増と最も高く、食料品スーパー(4.6%増)、惣菜専門店(3.1%増)、総合スーパー(3.0%増)、CVS(2.5%増)が続いている。19年比では食料品スーパーが12.4%増となった一方、その他の業態ではコロナ前の売上高を取り戻せていない。

業態別の市場規模はCVSがトップの3兆2千801億円。次いで食料品スーパー3兆816億円、惣菜専門店2兆8千334億円が続く。食料品スーパーは初めて3兆円の大台に乗った。業態別の構成比は、19年比でCVSが1.3%縮小したのに対して、食料品スーパーは2.8%拡大している。

中食(惣菜)市場は、過去10年で16.1%伸長となり、食市場を牽引した。食料品スーパーの躍進が目覚ましく、CVSと肩を並べる規模まで成長した。カテゴリー別では米飯類、一般惣菜が堅調に推移し、コロナ前の水準に回復。調理麺が19年比で最も高い伸びを示す一方、袋物惣菜が急落した。

日本惣菜協会では、これらの結果を取りまとめ、傾向を踏まえ分析した「2023年版 惣菜白書」を6月1日に発刊。会員には3千円、一般企業と個人には5千円で販売する。