キユーピー ブラジル産卵を輸入 鶏卵不足を受け

キユーピーは、ブラジル産の鶏卵の輸入を開始する。鳥インフルエンザの流行で国内産鶏卵が市場で不足していることから殻付きの状態で輸入する。業務用の液卵での使用を予定しており、主に製菓や製パンでの利用が見込まれる。現時点では自社のマヨネーズに使用する予定はない。

ブラジル産鶏卵は、徹底した冷蔵保管により船便で約50日かけて日本まで輸送される。品質は国内で調達する鶏卵と差異はなく、鮮度尺度の一つであるハウユニット(割った時の卵の高さ)を計測して確認済み。

ブラジルでは鳥インフルエンザは発生しておらず、現在、同国産の鶏卵は感染が拡大した各国からの引き合いが相次ぎ、奪い合いの様相を呈している。ブラジルでは鶏卵価格が日本より高いのに加え、海上輸送費、為替などの関係から国内産鶏卵を調達するよりもコストアップする。

同社広報・グループコミュニケーション室では「鶏卵不足で多くのお客様が我慢している。当社でも現在、需要に対して6~7割程度しか供給できていない。この状態が続けば事態が収束した時に卵を使ったメニューが消えてしまうかも知れないという危機感がある。このため事前にサンプルを評価するなどした上で輸入を決めた。物量は限られるが、近日中には到着する予定」と話している。

EU農産品  - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)