丸美屋食品 23期連続増収達成 ふりかけ・釜めし伸長

丸美屋食品工業の2022年度(22年12月期)総売上高は前年比3.7%増の585億5千万円となった。ふりかけ、中華、釜めしの素の基幹商品群が3群計で前年比3%増と伸長。23期連続増収を達成した。12日に都内で開いた業績報告会で明らかにした。

22年度の市販用売上高は前年比2.2%増の487億6千万円、業務用・その他売上高は同12.1%増の97億9千万円となった。ふりかけ群は4%増。中華群は前年並みだが、釜めしの素群は6%増と伸長した。

ふりかけ群のうち「のりたま」群は2%増、54億円。「すきやき」1%増、「味道楽」2%増、主要5品計で2%増だった。「混ぜ込みわかめ」は6%増、69億円。「ソフトふりかけ」も6%増、30億円。それぞれ過去最高売上を更新した。

中華群のうち麻婆豆腐の素はレギュラーのみで2%減、95億円。「贅を味わう」などを含む麻婆豆腐の素群でも2%減、104億円だった。一方、「麻婆茄子の素」が11%増、春雨類が27%増と伸長した。

釜めしの素群のうち「とり釜めしの素」は1%増、「五目釜めしの素」は5%増、その他・季節限定商品が12%増。セット米飯などの米飯類が61%増、17億円と過去最高売上を更新した。

丸美屋食品によると、基幹3群の22年度市場はいずれもコロナ前の19年度水準を下回ったが、同社の22年度実績は19年度比で、ふりかけ群7%増、中華群4%増、釜めしの素群14%増。「市場を大きく上回り、シェアも大幅アップとなった」(阿部豊太郎社長)。

阿部社長は「消費者は経済性、利便性、安心感という点を再認識したのではないか。トップシェアで定番の商品は、消費者から見て安心ブランドになっている。当社の商品は市場の中でも相対的に優位で、需要は底堅かった」と語った。

23年度は総売上高で前年比1.8%増の596億円、うち市販用売上高で同0.5%増の490億円を目指す。「販売環境は厳しい。その中で、当社の強み、ブランド力を生かした商売をしていく」(阿部社長)。一方、利益面では22年度は減益となった。23年度も減益を見込む。中期的な視点で収益力強化に向けた対策を講じていく。

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