「既成概念を超え新たな市場に挑戦」 酒類食料品業賀詞交歓会で國分会長

酒類食料品業懇話会は5日、東京・ロイヤルパークホテルで令和5年度新年賀詞交歓会を開催した。メーカー、卸のトップら137社550人が参加し、新たな年の飛躍を誓った。

あいさつした國分勘兵衛会長(国分グループ本社会長兼CEO)は「3年ぶりの賀詞交歓会となる。デジタル化やDXもいいが、リアルでお会いできるアナログもよいものではないか」としたうえで、「コロナ禍で世の中は大きく変わった。わが国は高齢化・人口減少が進んでいるが、誰もがコンピュータを持ち歩くようになり、自動車は電気で走り、ドローンが飛び、ロボットが動き、キャッシュレスが当たり前の時代となった。これまでとは全く違う時代が始まり、コロナ禍を通じて新しいマーケットが生まれている」と語った。

そのうえで國分会長は「過去の経験値は必要ではあるが、これからは前年比やコロナ前との比較にとらわれることなく、世の中の変化に対応し、新しいマーケットに挑戦していくことが重要ではないか。既成概念を超えて、新たな食のライフラインを作っていきたい」と強調した。

令和4年度の叙勲・褒章受章者の紹介に続いて、今年の年男・年女を代表して宮原道夫・森永乳業会長が「今年の干支は癸卯(みずのとう)。これまでの努力が花開き、実を結び始める年という。新しい時代を切り開く強い意志で飛躍の年にしたい」と力強く乾杯した。

中締めでは三菱食品の京谷裕社長が「この3年間、食のサプライチェーンを支えてきた会員企業にあらためて敬意を申し上げる。今日この時も、大雪の中でもわれわれは食のライフラインを支えている。現場の方々の努力に感謝をあらためて申し上げたい。昨年のサッカーW杯では日本代表森保監督『共闘』という言葉が印象に残っている。食品業界はエネルギーコストの上昇や物価高による購買意欲の減退など今年も厳しい戦いが予想されるが、効率化が必要な非競争領域では互いに手を携え、業界が一丸となって共闘していこう」と呼び掛けた。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)