モスバーガー初の仮想店舗がメタバース“月面空間”にオープン そのねらいは? リアル店舗との融合も視野

 モスフードサービスは14日、モスバーガー初の仮想店舗「モスバーガー ON THE MOON(オン ザ ムーン)」をメタバース上の“月面空間”にオープンする。

 モスバーガー初となる月見バーガーカテゴリーの新商品「月見フォカッチャ」の販促が当面の目的で、中長期的には生まれたときからネットがあるデジタルネイティブ世代との接点強化がねらいと思われる。

 仮想店舗の展望について、6日発表した安藤芳徳上席執行役員マーケティング本部長は「今回は月見→月面→仮想空間→メタバースという流れで、月見を表現する中で月面の店舗を必要とした。Z世代は従来のマーケティングで成立していた性年代別とは違う分け方だと思っている。10代や20代後半もいて、性差も問わずにZ世代と一緒に商品をつくり、商品を紹介していく道筋をつくっていく」と説明する。

VRゴーグルを使ったメタバース体験の様子(6日) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
VRゴーグルを使ったメタバース体験の様子(6日)

 仮想店舗は、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」を通して体験するもので、VRゴーグルがあれば24時間365日訪問可能となっている。

 仮想店舗のオープンにあわせて、恵比寿店・渋谷公園通り店・渋谷道玄坂店のモスバーガー都内3店舗では、14日から16日までの3日間限定で、VRゴーグルとつけてメタバース体験会を実施。仮想店舗の厨房で「月見フォカッチャ」などの製造体験も予約不要で無料でできる。

 将来はリアル店舗との融合も視野に入れる。

 「ファブレス時代に店舗をつくり様々なリスクを背負ってやるのも外食店の醍醐味で今年は50店舗の出店を予定している。一方、仮想店舗ではオリジナリティあふれるものを紹介するなど現実の店舗ではどうしても課題があってできないところを乗り越えられる可能性を秘めている。仮想店舗でオリジナルバーガーをつくり、実際の店舗と連携することで、そのバーガーが出てくるような仕掛けを今後行っていきたい」と意欲をのぞかせる。

メタバース上での「月見フォカッチャ」(左) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
メタバース上での「月見フォカッチャ」(左)
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