日清製粉G本社 新社長に瀧原常務 成長戦略加速へ

日清製粉グループ本社は、3月29日に開催した取締役会で瀧原賢二常務執行役員が社長に就任する社長人事を発表した。見目信樹社長は特別顧問に就任する。6月下旬の定時株主総会の取締役選任決議を経て、総会後の取締役会議で正式に就任する予定。瀧原新社長はグループ成長の基盤となる製粉事業で豊富な経験を持ち、日・EU EPA、TPP、RCEPなど国際協定への対応をリードしたほか、業務提携、M&Aにも責任者として関わってきた。

今回の社長交代について同社では、「新たな体制で成長戦略に取り組む」としており、見目社長が立ち上げたグループの長期的発展に向けた長期ビジョン〈NNI“Compass for the Future”〉は新体制に引き継がれ推進される。

会見で瀧原新社長は「見目社長の施策でしっかりした事業基盤が構築されている。プレッシャーは大きいが、明るく前向きに取り組む」と力強く抱負を述べた。

見目社長は「長期ビジョンの策定、海外市場での成長戦略では、インドでのイースト工場建設、タイの製粉工場取得、豪州Allied Pinnacle社買収などに取り組み、海外売上高を就任時から5.8%(2017年/2021年比)拡大することができた。国内では中食総菜事業の強化など、各事業の事業基盤を固めた」と5年間を振り返り、「グループ内、社内、社外との連携の重要性を就任以降社内で伝えてきたが、瀧原新社長にはしっかり実践していただいた」と述べた。

【略歴】瀧原賢二氏(たきはら・けんじ)1966年神奈川県出身、早大政治経済学部卒。2013年日清製粉取締役本部長、2016年日清製粉グループ本社執行役員、2017年同取締役、2019年同常務執行役員、日清製粉常務取締役業務本部長、2021年日清製粉専務取締役

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