オロナミンCが愛される理由 SNSのフォロワー数順調に上昇、今だからこそ届けたい“元気” 大塚製薬

大塚製薬の炭酸栄養ドリンク「オロナミンCドリンク」が、20~30代のユーザーやファミリー層に受け入れられている。

前期(19年1-12月)の販売実績は前年比5%増の984万ケースを記録し、今年1-3月もプラスを維持。4-5月は社会的状況の影響でコンビニや自販機での需要が減少して前年を下回ったものの、家庭内飲用を促進する10本パックが善戦した。

取材に応じた山野順平ニュートラシューティカルズ事業部オロナミンCプロダクトマーケティングマネージャーは「4月、5月は苦戦する中でも一部のチャネルで10本パックが大きく上昇して購買の流れが変わった。パーソナルユースは苦戦したものの、ファミリーユースはこれまで通り強さを発揮していた」と振り返る。

山野順平マネージャー(大塚製薬) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
山野順平マネージャー(大塚製薬)

昨年から強化している20~30代や「親と子」といったファミリー層に向けたコミュニケーション活動が奏功し、公式ツイッターのフォロワー数も急上昇。フォロワー数は19年4月に約2万だったのが、今年2月上旬の時点で約7万に増加。さらに直近の6月19日には10万を突破した。

これには、キャンペーン頼みではなく地道な発信が功を奏したという。「地道にコツコツ発信することで、ブランドを身近に感じていただけていたり、これまでにない体験につながっていることが実感できている。デジタル施策ではこの10万の皆さまを大切にしていきたい」と述べる。

今年、新しいアンバサダーとして若手女優の森七菜さんを起用。3月から「元気はつよいぞ。スピーチ」篇で前向きなメッセージを伝えている。

同CMでは〈毎日、色々なことが起こるけれど、元気を出せば、前向きになれるし、きっとうまくいく事がふえる!〉〈元気が出ると、気持ちがちょっと、つよくなる。〉をキャッチコピーに掲げる。

7月18日からは新CMの放映を開始した。「『オロナミンC』は今年で発売55周年を迎える。発売以来一貫して伝えてきたのは“元気ハツラツ!”で、この社会的状況下の今だからこそ前向きなメッセージを発信して、日本全体を元気にすることに貢献していきたい」と意欲をのぞかせる。

キャンペーンは公式ツイッターで、仮面ライダーの応援メッセージカード付き特製ギフトBOXが1千人に当たる内容と、元気を届けたい人(1千500人)にメッセージとともに「オロナミンC」を届ける「届け!元気ハツラツ!キャンペーン」の2つを展開している。

公式ツイッターでは子どもから大人に向けて明るく、楽しく、元気になる話題を地道に発信(オロナミンCドリンク) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
公式ツイッターでは子どもから大人に向けて明るく、楽しく、元気になる話題を地道に発信(オロナミンCドリンク)

ツイッターはコロナ禍で店頭活動が思うようにできなくなった代替としても情報提供の場となっている。

恒例の仮面ライダー施策では、ツイッターで4月末に公開した仮面ライダーゼロワンとのコラボCMが好評。「コラボCMでは、初めての試みとしてビタミンC、ビタミンB、着色料・保存料ゼロの機能訴求に踏み込み『オロナミンC』の栄養価値を分かりやすく発信したところ100万回以上再生された。ポジティブな声も多く頂戴し、その中には小さいお子さまも飲まれていると推察されるコメントもあった」という。

もう一つのツイッター施策「届け!元気ハツラツ!キャンペーン」は、7月1日から8月15日の期間、元気を届けたい人へのメッセージを募集し、選ばれた計1千500人にメッセージとともに商品を届ける内容となっている。

これに先立ち「55年間発信してきた“元気ハツラツ!”を世の中にお届けすることが重要」との考えからコロナ禍でも現場に立ちライフラインを支えて続けてくださっている働く人たちを応援する施策を実施。経営者から従業員に感謝を伝えるシーンをオロナミンCでサポートさせていただいている。」と説明する。

地方の施策としては、地方メディアとタイアップした施策を引き続き行っていく。

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