ノンアルカクテルに新風 “モクテル”3品を発売 湘南貿易

ノンアルコールワインの輸入販売で知られる湘南貿易は2月にベルギーのモクテルを発売した。業務用が主だが、一部アッパーな量販でも採用がみられ、ノンアルの新しい風となるか、期待がかかる。

若年層のアルコール離れなどが進む中でもノンアル市場はビールテイストを中心に堅調な伸びを見せており、昨年も2~3%ほど増加したとみられる。

市場の拡大とともに登場したモクテルとはノンアルカクテルのこと。モク(Mock)「真似た、見せかけの」とカクテル(Cocktail)を組み合わせた造語だ。英国で発祥したといわれ、日本でも一部で輸入や製造が行われるようになってきた。

湘南貿易はベルギーのネオブュル社が製造するノンアルワインを輸入しており、今回のモクテルもネオブュル社製品だ。「ヴィンテンスアイス アメリカーノスプリッツ」はノンアルワインにハーブ、スパイス、ブラッドオレンジフレーバーをブレンド。「アメリカーノスプリッツ」はイタリア知られるカクテル。甘さの中にあるブラッドオレンジの酸味とワインの苦みが特徴だ。

「同フーゴ」もノンアルワインにフレッシュミント、ライムフレーバーをブレンド、「同ベリーニ」もピーチフレーバーをブレンドしたものだ。それぞれ750㎖と200㎖を用意した。

若年層を意識した、カジュアルに飲めるノンアルカクテルという。ホテル・レストラン・婚礼場などがターゲットだが、一部アッパーなスーパーでも導入された。

「酒を伴わなくても、パーティーで盛り上がれる商品」(担当者)といい、またプールなどといった夏場のシーンも狙う。

市場関係者の間では、ビールテイスト以外のノンアルが市場に定着するかは、シーン提案の拡充と対応商品の充実が課題だといわれてきた。今回のモクテルは卸会社でも好評といい、ノンアル業界の充実に向けた一歩といえそうだ。