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銀座屋上で最後の稲刈り 白鶴酒造「白鶴錦」 20回目、来年6月に商品化

 白鶴酒造は10月22日、東京支社ビル屋上の「銀座天空農園」で育てた酒米「白鶴錦」の稲刈りを行った。2007年から継続し20回目を迎えたプロジェクトだが、ビルの大規模修繕工事により屋上の田圃は今年度で終了予定。社員や関係者をはじめ、「2026 Miss SAKE」グランプリの長瀬志珠さんら総勢40人が参加し、立派に実った稲穂を次々と刈り取った。

 銀座から日本酒文化を情報発信したいとの思いでスタートした取り組み。一般的にビル屋上での酒米づくりは難しいとされる。通常の稲作は土の深さが60㎝ほど必要とされるが、地上30mの屋上は重量制限で15㎝までしか土を敷けない。そのため必要な栄養を行き渡らせる工夫や、きめ細かな水温調整、水の補充などが求められる。

 初回の07年はプランターで栽培し、08年に約110㎡の屋上田圃を造成した。その後は近隣の小学生を対象に食育授業の場となったほか、13年から天空農園で仕込んだ白鶴錦100%の酒を商品化。さらには収穫後に残った稲わらを各地のしめ縄や土俵の一部に提供するなども行ってきた。

 今年の稲作は東京支社営業サポートグループのメンバー9人が業務と並行して運営。5月28日に田植えを実施して以降、8月後半から9月にかけては低温や日照不足に見舞われたものの、10月になると秋晴れのもと稲は無事に黄金色に成長した。

 21年からプロジェクトのチームリーダーを務めた山田亜由美さんは「天空農園の風景が見られるのが最後となり寂しく思うが、約20年間続けてこられたことは何にも代えがたい貴重な経験」とコメントした。

 収穫量はもみ付きで45㎏前後を見込む。11月11日の穀物検査を経て、特別に仕込んだお酒を来年6月に銀座限定で約40本(500㎖)ほど販売する。昨年は「翔雲 純米大吟醸 銀座天空農園白鶴錦」として商品化した。

 「白鶴錦」は独自開発し、07年に品種登録が受理された酒米。「山田錦の兄弟米」という位置付けで、酒質は「山田錦」に比べるとすっきりとした味わいになりやすい。

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