ヤグチの萩原啓太郎社長は、グループ売上高1000億円突破を通過点に「今後2~3年間で足元を固めながら、次なるステージの2000億円、さらにはその先の3000億円を見据え、流通・情報・製造の3ラインでグループ相乗効果を生み出し、一次卸としての機能をさらに磨き上げる」方針を示した。
11日に都内ホテルに仕入先メーカー90社160人超を招き、「ヤグチ2026仕入先様感謝の集い」を開催。萩原社長に続き、取締役に昇格した堺謙一食品事業部長、井原洋平冷食事業部長が登壇。仕入先メーカーと今後の取り組み方針を共有した。
ヤグチの前5月期は売上高967億円(前年比6%増)。昨年グループ化した米穀卸2社(マルサ佐野商店、ナナミ)に続き、7月には輸入鶏肉を扱う専門商社トランスジャパン(売上高130億円規模)の全株式を取得。地政学リスクや天候異変による供給不安が強まるなか、業務用食材の調達ネットワーク強化を進めている。
萩原社長は「米や鶏肉など特定カテゴリーの調達強化とともに、特販品を取り扱う東浜、PB開発・製造のアスクフーズ、加工原料事業のY-TEPとのグループシナジーを発揮し、一次卸としての存在意義を高め、仕入先・得意先に必要とされる差別化機能を強化する」と強調した。
エリア別では、約6割を占める首都圏の深耕を図りつつ、中部・関西四国・北日本(東北・札幌)、九州中国の各エリアで事業拡大を推進。「将来的には各エリアの人口比や市場規模に見合う水準に持っていきたい」と意欲を示した。
また、昨今の物流費高騰とリードタイム延長でメーカーから販売店への直送のハードルが厳しさを増すなか、一次卸として自社の倉出し機能を強化。NBや素材品の倉入れ拡充と手売り機能を活用し、現状15%程度の倉出し比率を20~30%に高めていく。コロナ禍以降、倉出し比率は年々上昇しており、首都圏では30%程度を占めているが、各エリアで倉機能の活用を広げる。
業態別では主力の外食ルートに加え、病院・老健、給食、弁当ルートを強化。加工調味料や素材品(農産品、乾物、鶏肉・豚肉・鯖・鮭・海老など)、デザートなどを重点カテゴリーに挙げ、メーカー、販売店と連携し、ターゲット業態に向けた商品開発、きめ細かな提案活動を推進する。
情報分野では仕入先・得意先・ユーザー・ヤグチの4者をリアルとオンラインの両面で強固につなぎ、ともに幸楽・共生を実現する持続的な取引基盤構築を目指す。デジタルハブとしての「食材プロ」、販売につなげる場としての「見本市」をはじめ商品情報や品質系情報の効率的な伝達に貢献するプラットフォーム構築にも意欲を示した。
