家庭用塩各社も追随へ
塩事業センターは生活用塩の価格改定を実施する。値上げの要因として、まず、生活用塩は国内の海水やメキシコから輸入した天日塩を原料としているが、塩の製造に必要な主な原燃料である石炭価格、天日塩の輸入調達価格ならびに塩製造設備の修繕投資など諸費用の増加により、原料塩にかかるコストが約1.4~2倍に上昇していることが挙げられる。加えて、包装材料関連のコストが、資源価格の長期的な上昇基調などを背景に約1.1~1.2倍、物流関連コストも、輸送燃料価格および人件費等の上昇により約1.2~1.3倍に上昇している。以上、原料塩、包装材料、物流の3つについて、各商品により上昇率は異なるものの、コストが上がってきたが、自助努力のみで吸収することが困難な状況になった。
これを受けて、同センターは、来年4月1日出荷分より、食塩500g・食塩1㎏・食塩5㎏は約15~16%アップ、食塩25㎏・並塩20㎏・並塩25㎏は約20%とする。市販用塩ナンバーワンの「食塩1㎏」に関しては、価格改正前の消費者向け標準販売価格107円が124円となる。同様に「食塩5㎏」は476円が549円となる。
食卓塩に関しては卓上瓶は一昨年既に値上げを行っており、今回は4年前に発売したばかりの300gを約6%上げる。輸入天日塩を原料とする代表的な商品である「精製塩」は1㎏を約18%、25㎏を約25%アップする。「つけもの塩」2㎏は約15%アップする。「精製塩1㎏」は126円が149円。この食塩1㎏と5㎏および精製塩1㎏の主要3品の値上げは平成4年6月以来、27年ぶりとなる。
なお、2016年以降発売の「にがり食塩800g」「食塩減塩タイプ200g」「食卓塩減塩タイプ90g」と、16年以降に価格改定した「食卓塩100g」「クッキングソルト800g」は今回の価格改定の対象にはなっていない。
いずれにしても、家庭用市場最大ブランドの「食塩」が値上げしたことで、特殊製法塩各社が来春以降、軒並み価格改定に踏み切ると考えられる。特殊製法塩各社もセンター塩とコストアップの状況は同等であり、既にコストアップを吸収できないという声が数年前から聞こえてきた。昨年から国内塩の業務用や食卓塩など一部輸入塩が値上げを実施してきたが、来年年明け以降は、塩業界を挙げた値上げムードの高まりが予想される。


