日本アクセスの服部真也社長は、第9次中期経営計画2年目となる2026年度の基本方針として、中計で掲げた「変革と挑戦×実践」の取り組みを深め、マーケットインの視点で顧客課題を解決する「ソリューションプロバイダーへの進化」を加速させる考えを示した。
26年度の定量計画は売上高2兆5230億円(2.1%増)、経常利益363億円(8%増)、当期利益244億円(4.9%増)。節約志向の高まりや物流費の上昇、中東情勢の影響など外部環境は不透明だが、マーケティング力とデジタルを活用した需要創出と効率化を推進し、中計最終年度の目標利益(経常利益354億円)の1年前倒しでの達成を目指す。
5月29日都内でメーカートップらを招き、経営方針説明会を開催。25年度の決算概要と26年度の重点方針を報告した。
日本アクセスの25年度連結は売上高2兆4719億円(2.2%増)、経常利益336億円(1.7%減)。単価上昇や外食チェーン向けの取引拡大で増収を確保した一方、経常利益は新設センターの物流投資と事業会社再編等の影響(約11億円)により約6億円の減益となった。
25年度を振り返り、服部社長は「厳しいコスト環境のなか、需要創造や物流効率化などの取り組みが着実に進んだ」と総括。菓子や酒類など一部カテゴリーは減収だったが、ドライ・チルド・フローズンの全温度帯で売上高は前年を上回った。
一方で、販売数量はトータル前年比0.9%減。ドライは一昨年の南海トラフ地震の反動や猛暑の影響で前年比4.2%減だったが、チルド0.3%増、フローズン0.4%増と前年を確保。値上げによる数量減が業界全体の課題となるなか、「チン!するレストラン」「朝食向上委員会(仮)」「乾麺グランプリ」など、マーケットインの販促提案と売場連動の取り組みが成果を挙げた。市場分野別では中食デリカ、外食が全体を牽引した。
26年度に向けては、「第9次中計で掲げた基本方針を継続し、(各種施策の)実践段階に入る」(服部社長)。消費者ニーズが多様化し、業界再編が加速するなか、「市場の変化を機敏に捉えて、マーケットインの視点で卸売事業およびロジ事業のトップライン拡大と収益力強化を図っていく」とした。
組織体制では、今年度から業務用管掌と生鮮管掌を統合。生鮮・デリカ・原料・外食を横断する組織体制に変更、伸長する中食・外食市場での取り組みを強化。PC・CK向け生鮮原料の提案も広げる。商品統括・マーケティング管掌では、マーケティング・デジタルソリューション統括を新設。情報卸やデジタル事業を全社横断的に一気通貫で推進し、市場や消費者の変化に迅速に対応し新たな需要創出につなげる。
ロジスティクス領域では積極投資により物流の効率化・省力化を図り、持続可能な体制を構築。26年度の支払い物流費は約24億円の増加を見込むが、事業拡大による粗利増加と効率化で吸収し、経常利益363億円(前年比27億円増)の達成を目指す。
国内では菓子、酒類、ノンフード(非食品)など新分野の事業拡大を推進。日系メーカー、小売業の海外進出支援、伊藤忠商事のネットワークを活用したグローバル展開の取り組みも強化する。




