世界的なオイル高が加速している。中東情勢で緊迫する原油に限らず、植物油脂の価格上昇が懸念されている。FAOの植物油脂価格指数は直近2月平均で174.2㌽、2022年6月以来の最高水準に達した。
▼植物油脂の価格上昇の背景には、バイオ燃料需要の増大がある。世界的な脱炭素化の流れを背景に、植物油脂を原料とするバイオ燃料の利用が増えている。今や世界の植物油脂供給量の4分の1超を燃料向けが占め、米国では大豆油消費量の半分がバイオ燃料に使われている。
▼食糧と燃料の競合は早くから指摘されていたが、いよいよ現実のものとなってきた。このほど、米国はバイオ燃料向けの大豆油の混合義務量を25年比で6割引き上げることを決めた。
▼ホルムズ海峡封鎖で原油価格が高騰するなか、トランプ政権は外国産石油の依存度を引き下げ、アメリカ農業に黄金の時代をもたらすと意気揚々だが、食糧価格への影響は避けられない。国内の製油各社は昨年来、植物油脂の価格引き上げを急いでいるが、「これまで経験したことのない別次元のステージに入った」と危機感を強めている。



