一昨年から続くコメの価格高騰で弁当や外食で揚げ物が敬遠され、2025年のパン粉生産量は減少した。乾燥パン粉・生パン粉、業務用・家庭用を合計した生産量は、猛暑に見舞われた8月が最も厳しく、前年比11%の減少だった。
25年10月の改定で輸入小麦の政府売渡価格は値下げとなり、製粉会社の粉価も値下げとなった。
しかし、全国パン粉工業協同組合連合会の会員企業からはパン粉価格を上げたいという意見が多く出ているようだ。
小澤幸市理事長(富士パン粉工業社長)は1月14日の業界紙向け会見で、昨年10月以降の最低賃金上昇、物流会社からの値上げ要請、エネルギー費の高騰などで、パン粉会社のコストが増加しているため、と背景を説明する。
家庭用も昨年は2月以降、生産量が減少。9月にプラスに転じたが、10月以降は再び減少し、特に12月は過去にない落ち込みだったという。
關全男理事(フライスター社長)は、家庭用パン粉市場はPB品が6~7割を占めており構造的に値上げがしにくい、としながら「今年の春以降は家庭用も値上げ必須の環境になるだろう」との予想を示す。
小澤理事長は関連企業の利潤を踏まえた適正価格について「業務用は小麦仕入価格の4倍が生パン粉の標準価格、卸・小売用は10~12倍が標準となることが望ましい」とし、「現状はその水準に至っていない」と語った。
