イオン、ベトナム初中型SC 10月4日タンアンに開業 地方進出で店舗網3倍へ

イオンベトナムは10月4日から、ロンアン省タンアン市に、同国初の中規模SC業態1号店となる「イオンタンアンショッピングセンター」をグランドオープンする。これに先立ち、9月23日からソフトオープンを行い、施設運営や顧客動線の確認を進める。

25日、オンラインで行われた記者説明会で大泉拓史COOは「ベトナムは日本に次ぐ戦略的に重要な市場」と強調。「ベトナムでの成長戦略をさらに加速し、マルチフォーマット展開を通じて圧倒的な拡大を促進する」とし、中規模SCの開発で地方都市に進出、2030年までに店舗網を3倍に拡大する計画を示した。

ベトナム8番目の出店となる同SCは、延床面積約2万7000㎡、約30の専門店とイオン総合スーパーを擁する。コンセプトは「デイリーコミュニティパーク」。自然と調和したオープンスペースや約1万1000本の植樹、環境認証「LOTUS NC V3」を取得するなど、持続可能性にも配慮している。館内にはデリカ、インストアベーカリー、ファッション、飲食、映画館など多彩な業態が揃い、日常使いと娯楽を兼ね備えた地域拠点を目指す。駐車場は車270台、バイク935台を収容可能で、従業員数は約1000人。

来館者目標は年間320万人を掲げるが、23日以降盛況が続いており、当初目標を上回る可能性もある。同社はタンアンの安定した経済基盤と良好なインフラ、豊富な農産物資源を背景に、PB開発や輸出志向製品の展開など、現地の農業・工業との連携強化にも意欲を示している。

㊧ソフトオープン後は盛況続く/㊨デリカの寿司が人気
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