「野菜不足解消にパッケージサラダ」 利用意向4年連続1位に サラダクラブ「サラダ白書」

サラダクラブが発表した「サラダ白書2025」で、野菜不足解消に利用したい商品として「パッケージサラダ」が4年連続1位となった。

同調査は毎年、サラダの食文化の把握を目的に「野菜の日」(8月31日)に公表するもの。2010年から実施しており16回目の発表となる今回は、「野菜・サラダの喫食実態」「パッケージサラダに関する意識」に加え、天候不順などを背景に昨秋から今春まで高騰した「キャベツ・レタスの価格高騰に関する意識」について全国2060人の30~69歳の男女にウェブアンケート調査を行った。

調査によると「野菜不足を感じている人」の割合は、前年の66%から69%にアップ。野菜不足解消のために利用したい商品についての問いには「パッケージサラダ」が55%で最多、「出来合いのサラダ」(45%)、「惣菜」(34%)が続いた。「パッケージサラダ」と回答した女性は20~40代で高い傾向が見られた。

パッケージサラダを利用するメリットについての設問では「手早く使えて便利」(47%)がトップ。続いて「安定した価格で買える」(38%)、「野菜不足を手軽に解消できる」(35%)となった。

パッケージサラダの利用タイミングは「平日の夕食」が69%、「休日の夕食」が58%と、夕食の利用が主流であることが分かった。一方、キャベツ・レタスの価格高騰を81%の人が実感しており、「キャベツやレタスの原体価格が上がると、キャベツやレタスを使った加工品の価格も上がると思う」と応えた人は74%で、「キャベツやレタスを買う機会が減った」人は67%に上った。「パッケージサラダの価格が上がった場合、どのような理由なら仕方ないと受け入れるか」という問いには、「異常気象による野菜の生育への影響」が58%、「農業従事者の減少による生産コストの増加」が41%、「輸送費や包材価格の値上がり」が39%と続いた。また、パッケージサラダが値上げした時に買い続けたい価格は「20円まで」が31%、「30円まで」が25%だった。

朝食でのパッケージサラダの登場機会は11.9%でコロナ明け以降は減少傾向。朝食でサラダに使用する食材数も減っていることから、同社では、パッケージサラダを使った時短で簡単な朝食メニューの提案を進める考え。

新谷昭人社長
新谷昭人社長

新谷昭人社長は「今年度のパッケージサラダ市場は野菜高騰時については30%増となった。パッケージサラダを初めて利用される方も7%増え、間口が広がった。25年は2100億円の市場規模に達することを予測している」と概況を説明。続けて「当社では野菜高騰を受け、3月には20品目で初めての値上げを実施し、6月には相場が落ち着いたことで7品目を値下げ。消費者の方にはおおむね受け入れられたと考えている」と振り返った。

さらに「当社では目指す姿として『日本の農家を応援する』『野菜を食べて健康になってもらう』『地球環境にやさしい会社』を掲げている」とし、生産者や消費者との関係を強固にし、環境配慮に努める姿勢を明確にした。