地域メーカーの混ぜご飯類が好調 備蓄米で関連販売も

地域の昆布加工メーカーが販売する、混ぜご飯の素が好調だ。昨年のコメ高騰では米飯関連品や佃煮などが影響を受けたが、備蓄米の販売により混ぜご飯商品の売上が伸びている。

昆布茶や佃煮の不二食品(大阪市)はこのほど、『混ぜご飯』シリーズをリニューアルした。従来は中身が見える透明のパッケージだったが、出来上がりのイメージが伝わりやすいよう写真入りに変更。スーパーで販売したいという声が増えているのに対し、店頭で目を引くよう工夫した。

同シリーズは8種類を揃え、特に「ひじき」と「とうもろこし」が人気。昨年はコメが高騰した影響で苦戦した時期もあったが、備蓄米の放出以降、関連販売したいという流通からの要望が増え好調に推移する。藤井隆義社長は「混ぜご飯の使いやすさ、食べやすさが受け入れられている。販路の拡大を図りたい」と意気込む。

ヒロツク「家まぜご飯」で人気のちらし寿司
ヒロツク「家まぜご飯」で人気のちらし寿司

佃煮のヒロツク(広島市)でも、混ぜご飯の『家まぜご飯』の動きが良い。「鶏ごぼう」「ちりめんひじき」など4種類を揃え、「ちらし寿司」が一番人気だ。

同シリーズは1合用少量タイプ。竹本新社長は「大手商品にはない1合という容量と、混ぜ込みの手軽さが支持されている」と分析。ネット通販では、セットでまとめ買いされることも多い。共働き世帯の広がりなどから20年の発売以降、順調に売上を伸ばしてきたが、備蓄米が販売され、さらに拡大している。