戦後80年、広島発の提案に力 誕生まもない“ご当地焼”も オタフクソース

オタフクソースは6月17、18の両日、広島市中小企業会館で「お好み焼提案会2025」を開催。お好み焼店459店を含む得意先など2227人が来場した。

戦後80周年の節目となる今年は「広島の復興を支え、食文化として定着したお好み焼を国内外問わず、多くの人に知ってもらいたい」(同社)との思いから、「笑顔で結ぶお好み焼の輪」をテーマに掲げた。

今年5月に誕生したばかりの「東広島焼き」は、東広島市の特産品であるコメとそのほかの産品1つを使ったもので、今回はジビエ版で提供。このほか昨年生まれた「あきたかた焼」など、県内11種類のご当地お好み焼を揃えた。

広島の味を集めたコーナーでは、チーズソースを使った“カキコマ(牡蠣と小松菜)”のピッツァ、らっきょう酢でアレンジした広島サーモンのエスカベッシュなどを提供。チーズソースは昨年の提案会のアンケートで商品化への要望が多かったもので、現在開発を進めている。

このほか、米粉麺とライスペーパーを使用した小麦不使用の広島お好み焼、キャベツを“ごくみじん切り”にし豚肉は2種類の大きさにカットした「極み豚玉」など、インバウンド需要を意識したメニューも用意した。

広島観光コンベンションビュロー担当者は「広島を訪れる外国人観光客は増えており、10人に1人がベジタリアンやヴィーガン。お好み焼店でも対応を始め、新規売上の獲得につなげてもらいたい」と話していた。この日は湯崎英彦広島県知事も会場を訪れ、「お好み焼店それぞれが広島の大使として役割を担ってもらいたい」と呼びかけた。