12.4 C
Tokyo
11.6 C
Osaka
2025 / 11 / 26 水曜日
ログイン
English
飲料系酒類サントリー「キン冷サン生」活動スタート 若者中心に認知拡大狙う
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

サントリー「キン冷サン生」活動スタート 若者中心に認知拡大狙う

サントリーは、「サントリー生ビール 瓶」を氷でキンキンに冷やした状態で提供する「キン冷サン生」プロモーション活動を全国の飲食店舗で展開している。冷蔵庫で冷却した瓶ビールより約2℃低い0℃の状態で提供して、「サン生」の爽快感のあるキレ味とのどごしを引き立たせる。暑い夏に向けて、20~30代の若者世代を中心に定着に取り組む考えだ。

国内瓶ビール市場は、樽生の増加やビール離れを理由に、1990年初頭をピークに減少傾向。その一方で、若者世代には「自分のペースで飲める」「複数人数でシェアできる」「レトロ志向」などの理由で、飲用が広がっている。

特に近畿エリアは業務用総計に占める瓶の割合が高く、首都圏と比較して瓶の割合は29.0%と5ポイント高い。大阪の繁華街・梅田エリアを筆頭に居酒屋形態や小規模飲食店が多く、瓶ビール導入率が高い。また、大瓶(○円)と価格設定が明確で、関西人のコスト意識の高さと合っているからだ。

同社では「サン生」の樽生、瓶の今年度末の目標導入店舗数に2万5000店を掲げ、このうち近畿エリアは5200店を計画する。飲食店の飲用経験をもとに、缶の売上拡大につなげていきたい考えで、このプロモーション活動を京阪神60店舗で展開。

保冷温度を表示するモニターの前で野村修嗣部長
保冷温度を表示するモニターの前で野村修嗣部長

「特に若い人は、付加価値や感動を感じてもらえれば、飲んでくれるポテンシャルがある」(野村修嗣・近畿営業本部営業企画部担当部長)と期待をかける。

大阪市北区の新梅田食堂街にある「瓶ビール研究所 立呑み きんなま」では、5月1日~10月13日の期間、「キン冷サン生」を提供している。

アルコールは「サン生 中瓶」のみで、「キン冷」と「通常冷蔵」の2種類を用意。「キン冷」は24時間以上冷蔵庫で冷やしたあと、専用タライに瓶の首まで氷水につけて保冷する。保冷温度は店舗壁面モニターに表示して、通行客にアピール。提供方法にもこだわり、保冷効果の高いボトルクーラーや、ビールの冷たさを実感できるうすはりグラスを専用の洗剤で洗って品質管理を徹底。オーダーが入ると氷水にくぐらせてから提供する。

新梅田食堂街に9店舗の飲食店を展開する同店オーナーの長瀬雄一郎・梅豊社長は、「1日に2~3ケースの注文があり反応が良い。特にビールを飲み慣れない若者から、『飲みやすくておいしい』『これだったらビールが飲める』と好評だ」と語った。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点